メンターの見つけ方5選|キャリア形成においてメンターを持つメリットを紹介
キャリア形成に向けて行動しているものの、自分が進んでいる方向が正しいか不安になることは多いです。そんな時に役立つのがメンターの存在です。メンターを持つことでキャリア形成のロールモデルができ、具体的に行動しやすくなります。
この記事ではメンターの概要やメンターがいることで得られるメリットを、ご紹介します。
高橋 秀誓
キャリアコンサルタント
coachee株式会社 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
プロティアン認定ファシリテーター
キャリア相談プラットフォーム『coachee(コーチー)』運営者
明治大学卒業後、リテール、パーソルキャリア(旧インテリジェンス)を経て総合人材サービス会社に勤務。
求人広告、人材紹介、人材派遣、SESにおける、ソリューション提案、事業統括、会社設立等に従事。エグゼクティブ,Web,IT,SI.HRにおけるリクルーティング支援、キャリア形成支援を行う。
相談実績は3500人以上。
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メンターとは
混同されがちなメンターとコンサルタント、コーチの違いや役割について紹介します。
コンサルタントとメンターの違い
メンターとは指導者、助言者を意味する言葉です。一方でコンサルタントとは、相談者の悩みや課題を聞き出して分析し、課題解決策を提供する仕事となります。双方仕事の内容は似ており、相談者の課題を解決するための存在である点は同じです。
ただし、メンターはあくまでも助言をする人であり、相談者に自分で意思決定をさせるためのアドバイスや手伝いをする存在として位置付けられています。コンサルタントは相談者をリードして課題解決に向かわせるのに対し、メンターは相談してきたものに対しては基本的に対話から答えを出させるのが基本です。リードはせずに、自身の経験や考え方を伝えて自分で判断させるための存在がメンターと呼ばれています。
近年はコンサルタントとメンターを同様の意味で使うケースも増えていますが、根本での意味は違うことを理解しておきましょう。
コーチとメンターの違い
メンターと似た存在で、コーチがいます。コーチは指導者という意味合いで使われることが多い言葉です。コーチはコンサルタントと似ており、正しい考え方や生き方について「こうあるべき」というアドバイスをおこないます。そのため、対話を通じて自分で答えを導き出させるメンターとは、異なる意味合いで使われることが多いです。
ただし、コーチングにメンタリングの技術を取り入れた手法も増えており、最近は同じような意味合いで使われている場合もあります。
メンターを持つ5つのメリット
信頼できるメンターを持つことで得られるメリットは5つあります。自分にとってどんな価値があるか理解したうえでメンター探しに取り組みましょう。
- ロールモデルが出来るため行動を起こしやすくなる
- 目標までの最短ルートを見つけやすくなる
- 決断するためのアドバイスを貰える
- 先人の失敗談を活かせる
- モチベーションが維持しやすくなる
ロールモデルが出来るため行動を起こしやすくなる
ロールモデルとは考え方や行動において手本となる人物です。自分がキャリア形成するなかで、10年後はこういうふうになっていたいと思える人がいると、立ち振る舞いや日々の考え方、行動を真似できます。10年後になりたい自分になるための行動、考え方を変えるための行動がより具体化し、アクションしやすくなります。
目標までの最短ルートを見つけやすくなる
キャリア形成プランを立てたとして、そのルートはいくつも存在します。メンターを持つことで、当時のメンターと今の自分を比較して進捗を比べたり、メンターがたどったキャリア形成の過程を参考にすることで、目標達成までの最短・最適なルートを見つけられます。
遠回りしてもキャリア形成はできますが、その過程で諦めてしまう人が多いです。メンターを持つことで、あなたがいち早くそのキャリアに到達できるように、具体的な行動プランを考えられるのもメンターを持つメリットです。
決断するためのアドバイスを貰える
キャリア形成には決断が欠かせませんが、決断は人に多大なストレスを及ぼします。特にキャリアについての悩みは人生に関わるため、一人ではなかなか決断しづらいはずです。「誰かに合っていると背中を押してもらいたい」「自分の決断を客観的に判断してほしい」と思うなら、メンターを持つべきです。
メンターは対話を通じて、あなたの決断が正しいかどうかを判断する手助けをしてくれます。過去にメンターが下した決断と結果の話を聞くだけでも、大いに参考になるでしょう。
先人の失敗談を活かせる
メンターから得られる成功体験だけでなく、過去の失敗談も役に立ちます。メンターがした失敗とその原因を聞いて自分に置き換えれば、あなた自身のキャリア形成における失敗を未然に防げる可能性があるでしょう。メンターに成功も体験も豊富に経験している人を選ぶほど、事前に失敗を回避する道を見つけやすくなります。
モチベーションが維持しやすくなる
キャリア形成における1番の敵は、自分自身のモチベーションの低下です。やる気が出れば行動を起こせますが、少し失敗すると途端にやる気をなくし、行動しなくなる人もいます。メンターを持っていれば、仮に失敗してもメンターに相談して、またやる気を出させるアドバイスをもらえるかもしれません。
また、キャリア形成における悩みや不安を打ち明けられる存在がいるだけでも心の支えとなり、「あの人がアドバイスをくれているんだから頑張ろう」とモチベーションを維持しやすくなるでしょう。
メンターを見つけるのが難しい理由
すでにメンター探しに取り組んでいるが、なかなか見つけられないという方もいるでしょう。メンターを見つけるのが難しい理由は3つあります。
- メンターがどんな人かイメージがついていない
- 周囲に適切な人がいない
- どこで探せば良いかわからない
メンターがどんな人かイメージがついていない
メンターを持つことのメリットが理解できていても、実際にメンターを持ったことがない人はどんな人をメンターにして良いかわからないはずです。自分にとってのメンターがどんな人かをイメージできないと、その人にアクションをかけられません。
メンター探しが難しい多くの人は、そもそもメンターについて理解できていないことが多いです。記事で紹介する内容を参考にして、メンターとはどのような人か、またあなた自身の理想のメンターをイメージしましょう。
周囲に適切な人がいない
メンターのイメージはついているものの、条件に当てはまる人が見つからない場合もいるでしょう。メンターになってくれそうな知り合いがいなかったり、キャリア形成のお手本になる人が身近にいるとは限らないからです。
周囲に適切な人がいない、自分がメンターにしたいと思える人がいない場合は、なかなかメンターが見つかりません。
どこで探せば良いかわからない
メンターといえば直接会って、対話できる人を一番に思い浮かべるでしょう。しかし周囲にメンターに適した人がいない場合は、身近な人以外から探す必要があります。その際に、一体どうやって自分のキャリアの手本にできる人を見つければ良いかがわからず、メンターを見つけられません。
メンターの見つけ方は実はたくさんあるので、後ほど詳しく解説します。
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メンターに向いている人の特徴
どのような人がメンターに向いているか、その特徴を5つ紹介します。
- 進みたい分野で成功している
- リラックスして話せる雰囲気を持っている
- 聞き上手である
- あなたが「こうなりたい」と思える魅力がある
- 一定の時間をメンタリングに割くことができる
進みたい分野で成功している
自分のキャリアプランの手本になる人を見つけるには、あなたが進みたい分野で成功している人を見つけましょう。自分の仕事と似た系統で働いている人、進みたい分野で起業して成功している人などがメンターに向いています。
あなたが進みたいジャンルで成功している人なら尊敬の念も持てますし、またキャリアプランをより詳しくアドバイスできます。仮に全く畑違いのメンターを持っていても、具体的な仕事内容や働き方についてのアドバイスができません。メンターを探すときは、あなたが進みたいジャンルや道をすでに進んでいる方の中から、成功者を選びましょう。
リラックスして話せる雰囲気を持っている
メンターとメンティ(相談者)は対話を通じて、現在の課題や悩みを解決していきます。そのため、メンターに対し相談者が萎縮してしまうようでは、本来の対話が成り立ちません。メンターとして適しているのは、あなたがリラックスして話せる人です。落ち着いて自分の考えを言葉にまとめ、素直に伝えられる人がメンターに向いています。
そのため知り合いの中からメンターを見つけるのが良いとされていますが、なかなか難しい場面もあるでしょう。知り合い以外からメンターを見つけるときは特に、相手に対して遠慮したり、緊張しないかを重視してください。
聞き上手である
メンターは相談者の悩みや考えを聞き、決断を促す存在です。そのためにはまず、混乱した施工を持っている相談者にたくさん話をさせて、頭を整理させる必要があります。人の話を辛抱強く聞き、言葉に詰まったようなら言語化できるように促すスキルが必要です。
あなたが人の話を聞くのが上手いと思う、話していて心地よいと感じる人がメンターに向いているでしょう。
あなたが「こうなりたい」と思える魅力がある
メンターは相談者にとってのロールモデルです。ロールモデルにすべき人は、自分が「将来こうなりたい」と思える人を選ぶべきです。魅力のない人にいくらアドバイスをされても心に響かず、対話しても有意義な時間を過ごせない可能性があります。あなたが進みたいジャンルでキャリアやライフスタイルを確立している人から、メンターを選びましょう。
一定の時間をメンタリングに割くことができる
メンタリングは相談者との対話なので、数時間必要な場合もあります。メンターを選ぶときは、一定時間をメンタリングに使える人を選びましょう。あまりに忙しく対話する頻度が低かったり、対話時間が短いと相談者が自分で答えを見つける前にメンタリングが終わってしまうことがあるからです。
一定時間落ち着いて話せる時間を見つけられる人が、メンターに向いています。
メンターの見つけ方
メンターを見つける方法を5つ紹介します。メンターといえば知り合いからと思い込みがちですが、実はそうではありません。メンター探しの選択肢を複数持つことで、あなたの理想に適ったメンターを見つけやすくなります。
- 知人の中からメンターになってくれそうな人を探す
- 知人や友人の紹介で見つける
- アクセラレータープログラムでメンターを見つける
- 書籍やSNS・オンラインサロンなどで探す
- サービスを利用してみる
知人の中からメンターになってくれそうな人を探す
今働いている会社で形成したいキャリアを確立している人がいれば、その人にメンターになって欲しいと頼みましょう。すでに知り合いであればリラックスして対話できますし、またメンターになって欲しいというお願いもしやすいです。または、会社の関係者など同じジャンルで見つけても構いません。知り合いのなかから、自分のお手本にできるキャリアを確立している人がいないか、今一度考えてみましょう。
知人や友人の紹介で見つける
自分の知り合いにはメンターに適した人がいないと思うなら、知人や友人に紹介してもらいましょう。自分自身の理想のメンター像をリストアップし、条件に適した人がいないか聞いてみてください。
条件が具体的なほど探しやすいので、聞く前に理想のメンターについて書き出して、リストにしておくことをおすすめします。
アクセラレータープログラムでメンターを見つける
アクセラレータープログラムとは、スタートアップ企業や起業家に寄り添い、成長を助けるためのプログラムです。プログラムの一環でメンターやサポーター制度があり、主催者がメンターとして事業拡大のアドバイスを実施しています。
スタートアップ・起業を志している方は、すでに起業した先輩と出会い、メンターになってもらえる可能性もあるでしょう。
書籍やSNS・オンラインサロンなどで探す
メンターは直接だけでなく、書籍やSNS、オンラインサロンで探すこともできます。キャリアプランのお手本になりそうな著者が書いた本を読むだけで、直接ではないもののメンティングが行えます。著者にアクセスできる手段があれば連絡してみても良いでしょう。また、SNSでメンターになってくれる人を見つけ、その発信を読むだけでも気づきがあるかもしれません。
オンラインサロンを開いている発信者がいれば、サロンに参加するのも良いでしょう。志を同じくする人と出会えたり、サロンのサービスでメンティングを受けられる可能性もあります。
サービスを利用してみる
キャリアについて相談できるサービスを利用し、カウンセラーやコンサルタントとの対話を通じて、自分のキャリアを見つめ直すのも良いでしょう。費用は有料ですが、申し込みさえすればメンティングしてもらえる安心感も魅力です。
またキャリア形成に特化したサービスのため、実際に転職や就職活動をする際のアドバイスや具体的なサポートも受けられます。キャリア形成を目的にメンターを探している方にはおすすめなので、ぜひ利用してみましょう。
メンターを見つけてキャリアのロールモデルを作ろう
キャリア形成において自分の道標となる存在が、メンターです。対話の中で相談者の悩みに寄り添い、自身の体験談などを伝えることで具体的な行動を取るアドバイスをしてくれるでしょう。
メンターを持つメリットは、自分自身のロールモデルとして具体的な行動を探せること、メンタル面での支えになることです。デメリットとしてはメンターを探しにくい点が挙げられますが、キャリアについての悩みを相談したいなら、キャリアカウンセリングサービスを利用するのがおすすめです。
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