社会人2年目で「成長してない」と感じる理由は?ポンコツだと思う前に確かめる3つの事実と、続ける・動くの決め方

社会人2年目で「成長してない」と感じる理由は?ポンコツだと思う前に確かめる3つの事実と、続ける・動くの決め方

入社して2年目に入ったあたりで、「去年と比べて成長してない」と感じる人は少なくありません。仕事は回るようになったのに、できることが増えた実感がない。同期のほうが難しい案件を持っていて、自分はポンコツなのではないかと思う。そんな感覚が続くと、このまま続けていいのかどうかも判断できなくなります。

ただ、2年目で成長実感が薄くなるのには、能力とは別の理由があります。自分を測る物差しが、1年目と2年目で入れ替わるからです。この記事では、成長してないという感覚の正体を物差しの切り替えとして整理し、自己評価を下げる前に確かめる3つの事実、そして続けるか動くかを決めるための判定表までをまとめます。

目次

社会人2年目で「成長してない」と感じる理由は、物差しが変わったから

2年目の成長実感の薄さは、成長が止まったことよりも、成長を測る基準が切り替わったことで起きている場合が多くあります。基準が変わると、同じだけ進んでいても目盛りが動いて見えません。まずはこの構造を押さえておくと、自己評価の下げすぎを防げます。

1年目の物差しは「できるようになったこと」、2年目の物差しは「任されること」

1年目は、知らなかったことが毎日知識に変わります。社内システムの使い方、議事録の書き方、取引先の名前、稟議の流れ。どれも前日までできなかったことなので、1日の終わりに「今日はこれを覚えた」と数えられます。成長が目に見える形で残るため、実感を得やすい時期です。

2年目になると、覚える対象が一通り終わります。代わりに増えるのは、同じ業務を自分の判断で進める範囲です。確認を取らずに決めていい金額、相談なしで日程を押さえていい相手、上司を通さずに返していいメール。こうした変化は、覚えた数のようには積み上がって見えません。そのため、進んでいても手応えが残りにくくなります。

※ 2年目で成長してないと感じたとき、最初に疑うべきは能力ではなく、何を数えているかです。覚えた数を数え続けていると、2年目の成長はほとんど計上されません。

「ポンコツだ」という自己評価は、成長の停止ではなく基準の切り替えで起きやすい

社会人2年目でポンコツという言葉を検索する人が一定数いるのは、この切り替えの時期に自己評価が最も下がりやすいからです。新人枠から外れると、周囲の反応も変わります。1年目は正解を教えてもらえましたが、2年目は「どう思う」と先に聞かれます。手取り足取りの説明がなくなった状態を、自分の理解が足りないせいだと受け取ってしまうことがあります。

加えて、2年目のミスは1年目のミスと扱いが違います。1年目なら「次から気をつけて」で終わったものが、2年目では「なぜそうしたのか」と理由を問われます。問われる回数が増えると、できていない場面ばかりが記憶に残り、できるようになった場面は印象に残らなくなります。これも実感が薄くなる一因です。

「成長してない」と思う前に確かめる3つの事実

感覚だけで判断すると、成長していても成長していないと結論づけてしまいます。ここでは、記憶ではなく記録として確かめられる3つの事実を使います。いずれも15分程度の書き出しで確認できる内容です。

1年目と2年目の評価基準を2枚の方眼シートに見立て、ずらして重ねた隙間に3つの確認事項を並べた図
成長が止まったのではなく、測る物差しが入れ替わっている
  • 事実①:1年前にできなかったことが、いま何件できているか
  • 事実②:任される判断の範囲が広がっているか
  • 事実③:やり直しの回数と、そこからの復帰時間が短くなっているか

3つとも「増えた/変わらない/減った」の3択で判定します。感想は書かず、件数と範囲と時間だけを書き出すのがポイントです。

事実①:1年前にできなかったことが、いま何件できているか

去年の同じ月のカレンダーやメール、チャットの履歴を開いて、そのとき誰かに聞きながら進めていた作業を5つ書き出します。そのうち、いま単独で終えられるものがいくつあるかを数えます。

5つのうち3つ以上が単独で終えられるなら、業務の遂行能力は上がっています。「でも誰でもできることだ」と打ち消したくなりますが、ここでは難易度の評価をしません。できるかできないかだけを数えます。難易度の判断を混ぜると、成長の有無ではなく自己評価の低さが結果に出てしまいます。

事実②:任される判断の範囲が広がっているか

直近1か月で、上司に確認せずに自分で決めた件を3件挙げます。金額、日程、文面、優先順位、どれでも構いません。そのうえで、1年前に同じ判断を自分でしていたかを思い出します。

判断の範囲は、本人の実感に反して先に広がることがあります。周囲は「この程度はもう任せていい」と見ているのに、本人は「確認を省いているだけ」と受け取っている状態です。任されている範囲は、覚えた数よりも2年目の成長をよく表します。広がっていれば、少なくとも業務上の信頼は積み上がっていると考えられます。

事実③:やり直しの回数と、そこからの復帰時間が短くなっているか

ミスの件数だけを見ると、2年目は増えることがあります。扱う量が増えるためです。見るべきは件数ではなく、1件あたりのやり直しにかかった時間と、気づいてから立て直すまでの時間です。

1年目は、間違いに気づいてから誰に相談するかを探す時間が長くかかります。2年目は、気づいた時点で誰に何を伝えるかが決まっているため、立て直しが早くなります。この短縮は記録に残りにくい成長ですが、実務ではもっとも評価されやすい変化のひとつです。

成長の実感が止まる原因は、仕事の内容ではなく振り返りの機会にある

3つの事実を確かめて「増えている」が並んだのに実感がない場合、原因は業務ではなく、業務を振り返る機会の側にあります。2年目はこの機会が最も減る時期です。

2年目は教える側の手が離れ、フィードバックの量が減る時期

1年目には教育担当がつき、日報へのコメントや週次の面談が設定されている職場が多くあります。2年目になるとこの枠組みが外れ、評価のタイミングが半期の面談だけになることもあります。できるようになったことを言葉にして返してくれる相手がいなくなると、成長は起きていても自覚されません。

上司の側から見れば、手が離れたのは任せられるようになったからです。ところが本人には「関心を持たれなくなった」としか映りません。この受け取り方の差が、2年目の悩みの中でかなりの割合を占めます。

同期との差が見えやすくなるのは、業務の割り振りが分かれ始めるため

1年目は研修や共通業務が多く、同期は同じことをしています。2年目になると配属先の事情に応じて担当が分かれ、持っている案件の規模や種類が揃わなくなります。同期が大きな案件に入っていたとしても、それは配属と時期の結果であることが多く、能力の順位を示しているわけではありません。

※ 同期と比べる場合は、案件の規模ではなく「任されている判断の範囲」で比べると差の意味が変わります。規模は配属で決まりますが、判断の範囲は本人の仕事の仕方が反映されやすい部分です。

社会人2年目で「優秀な人」との差を感じたときの見方

社会人2年目で優秀と検索される背景には、周囲と比べて自分の位置が分からないという不安があります。比較そのものをやめる必要はありませんが、比較の相手と対象を変えると、同じ状況から読み取れることが変わります。

黄色とグレーの巻尺が並べて置かれている様子

比べる対象を「同期」から「1年前の自分」に戻す

同期と比べると、分かるのは現時点の差だけです。1年前の自分と比べると、分かるのは変化の方向と速さです。続けるか動くかを判断したいときに必要なのは後者です。差の大きさではなく、いまの環境に居続けたときに何がどれだけ積み上がるのかを知りたいからです。

1年前の自分と比べて何も変わっていないという結論が出たときは、能力ではなく仕事の内容を点検します。同じ作業を繰り返す配置になっていないか、判断を伴う仕事が自分を通らない流れになっていないか。この点検は、環境の見立てにそのまま使えます。

後輩や新人に説明できることは、成長の記録として数えられる

2年目は後輩や新人が入ってくる時期でもあります。手順を説明できる、どこでつまずくかを先に伝えられる、質問に自分の言葉で答えられる。これらは1年前にはできなかったことです。

説明できる範囲は、理解の深さを測るには実務的な指標です。手順を言葉にできる業務は、自分の中で手続きとして整理されている業務だと考えられます。成長してないと感じるときは、後輩に説明できる項目を書き出すと、思っていたより数が出てくることがあります。

成長を実感できる環境かどうかを見分ける4つの質問

ここまでは自分の側を見てきました。ここからは環境の側を見ます。次の4つの質問に答えると、いまの職場が2年目以降に積み上がる場所かどうかを判断しやすくなります。

  • 1年後に自分が担当している業務を、具体的に言えるか
  • いまの職場に、3年後の自分に近い人がいるか
  • 仕事の進め方について、フィードバックをもらえる相手がいるか
  • できるようになったことが、評価や処遇のどこに反映されるか説明されているか

質問の答えが「わからない」で止まるときの意味

4つのうち3つ以上が「わからない」で止まる場合、成長していないのではなく、成長の行き先が示されていない状態だと考えられます。これは能力の問題ではないため、努力の量を増やしても実感は戻りにくくなります。

この場合に先にやることは、転職活動ではなく質問です。上司との面談で「1年後にどの業務を任せる想定か」を聞くだけでも、答えの有無そのものが環境の情報になります。答えが返ってくる職場と、質問自体が想定されていない職場では、2年目以降の過ごし方が変わります。

手取りが2年目で動かないときに読み取れること

社会人2年目は、手取りの額を気にし始める時期でもあります。ここで金額の多寡そのものを他人と比べても、判断材料にはなりにくいものです。見るとすれば、額ではなく動き方です。

任される範囲が広がっているのに、評価の反映が何も示されない状態が続くなら、できるようになったことが処遇につながらない仕組みになっている可能性があります。※ 具体的な控除額や税の計算は、社内の制度や個々の事情によって変わるため、金額の根拠は給与明細と社内規程、必要に応じて人事・労務の窓口で確認してください。この記事では、金額ではなく「評価が動いているかどうかのサイン」としてのみ扱います。

続けるか動くかの決め方|社会人2年目の判定表

ここまでに出した材料を使って、続けるか動くかを判定します。手順は3つです。感覚で決めず、書き出した内容だけを根拠にします。

木の枝の影が落ちたコンクリートの階段
  1. 3つの事実(できる件数・判断の範囲・立て直しの時間)の増減を確認する
  2. 4つの質問のうち、答えられたものの数を数える
  3. 2つの結果の組み合わせで、続ける・動く・保留のどれかに振り分ける

「続ける」を選んだほうが積み上がるケース

3つの事実のうち2つ以上が「増えた」で、4つの質問に2つ以上答えられる場合は、実感が薄いだけで積み上がりは続いていると考えられます。この場合に有効なのは環境を変えることではなく、振り返りの機会を自分で作ることです。

具体的には、月末に15分だけ「今月できるようになったこと」を3行で書く、半期の面談の前に自分で項目を用意する、後輩に説明した内容を記録に残す。どれも時間はかかりませんが、見えなかった変化が文字として残る分、実感の戻り方が変わります。

「動く」を検討していいケース

3つの事実が「変わらない」または「減った」で並び、4つの質問にもほとんど答えられない場合は、環境の側に行き先がない状態です。このときは異動の相談か、社外への移動を検討材料に入れてよい段階だと考えられます。

社会人2年目の転職については、短期間での離職をどう見られるかが気になる部分です。見られる点は在籍年数そのものよりも、その期間に何を任され、どこまで自分で決めていたかの説明です。3つの事実の書き出しは、そのままこの説明の材料になります。先に社内で異動の相談をしておくと、社外を見る場合にも「打てる手は打った」という経緯が残ります。

どちらにも振れないときに先にやること

事実は増えているのに質問に答えられない、あるいはその逆で、判定が割れることもあります。その場合は結論を出さず、期間を決めて保留にします。3か月後に同じ3つの事実をもう一度測り、増減の方向を見るという進め方です。

保留にする間も、月1回の書き出しだけは続けます。3か月分たまると、感覚ではなく記録で方向が判断できるようになります。2年目の判断を急いで誤るより、材料を揃えてから決めたほうが、どちらを選んでも説明できる状態になります。

2年目の判断に迷ったときはcoacheeで相談する

3つの事実を書き出しても、それが「増えた」と言える水準なのかどうかは、社内の基準を知らないと判断しづらい部分があります。上司に聞きにくい、同期にも話しにくいという事情も出てきます。

キャリア相談のプラットフォームであるcoacheeでは、キャリアに関する相談を1,000円から単発で依頼できます。転職するかどうかを決めていない段階の相談にも対応しており、書き出した内容を見てもらって、物差しの当て方だけを整えるという使い方もできます。業界や職種の近いコーチを選べるため、2年目の時期にどこまでが標準的な任され方なのかという目線での確認もしやすくなります。

まとめ

社会人2年目で成長してないと感じるときの要点は3つです。

  • 実感が薄くなるのは、物差しが「覚えた数」から「任される範囲」に切り替わるため
  • 自己評価を下げる前に、できる件数・判断の範囲・立て直しの時間の3つを記録で確かめる
  • 続けるか動くかは、3つの事実と4つの質問の組み合わせで判定し、割れたときは3か月の保留にする

ポンコツかどうかを決めるのは感覚ですが、続けるか動くかを決めるのは記録です。測り方を変えるだけで、同じ1年が別の意味を持つことがあります。

\2年目の「成長してない」を一人で抱えなくていい/

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