仕事のスキルアップを実現する5つの方法!メリットやポイントも紹介

理想のキャリアを築いていくためには、スキルアップが重要です。とはいえ、具体的に何をすればよいのか、どのようなスキルを身に付ければよいのか迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、「仕事のスキルアップ」に焦点を当てて、スキルアップの意味やメリット、方法を解説します。記事の後半では、スキルアップを成功させるポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

記事の監修者:高橋 秀誓
coachee株式会社 代表取締役 高橋 秀誓のプロフィール写真

高橋 秀誓
キャリアコンサルタント

coachee株式会社 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
プロティアン認定ファシリテーター
キャリア相談プラットフォーム『coachee(コーチー)』運営者

明治大学卒業後、リテール、パーソルキャリア(旧インテリジェンス)を経て総合人材サービス会社に勤務。
求人広告、人材紹介、人材派遣、SESにおける、ソリューション提案、事業統括、会社設立等に従事。エグゼクティブ,Web,IT,SI.HRにおけるリクルーティング支援、キャリア形成支援を行う。
相談実績は3500人以上。

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目次

そもそもスキルアップとは?知っておきたいビジネススキルの3種類

スキルアップとは、勉強やトレーニングを行うことで自分の能力を向上させることです。

そもそも「スキル」とは、学習や訓練を行って習得した能力のことです。ビジネスにおけるスキルは、業務に関する知識・技術だけでなく、コミュニケーション能力や経験に基づいた判断力、思考力なども含めた仕事で役立つ幅広い能力を指します。

厚生労働省もスキルアップの重要性を認めており、「今後の人材開発政策の在り方に関する研究会報告書」では、人材開発政策として積極的な職業能力開発の推進をあげています。実際に、指定の教育訓練を受けた人に受講費の一部を支援する教育訓練給付金や在職者訓練など、働きながらスキルアップを目指す人をサポートする施策を実施しています。

職業人生の長期化や働き方の多様化が進んでいる現代では、労働者一人ひとりがスキルアップを行い、ライフステージに応じて希望するキャリアを築くことが大切なのです。

ビジネススキルは3つに大別できる

ビジネススキルは、主に以下の3つに大別して考えられます。

区分概要スキルの例
テクニカルスキル業務を遂行するうえで必要な能力自社商材に関する知識
PCスキル
ビジネスマナー
業務の進捗管理能力
情報収集力など
ヒューマンスキル他者と良好な人間関係を築く能力コミュニケーション能力

プレゼンテーション能力

リーダーシップ

ヒアリング能力
ネゴシエーション能力など
コンセプチュアルスキルさまざまな事象を分析して、その本質を見極める能力ロジカルシンキング

ラテラルシンキング

クリティカルシンキング

多面的視野

俯瞰力など

どのビジネススキルもキャリアを形成していく上では大切ですが、身に付けるスキルの優先度は役職や担当業務によって異なります。たとえば、新入社員から中堅社員の場合は、まずテクニカルスキルを徹底して磨き、確実に業務をこなして成果をあげていく必要があります。

また、営業職の場合は、顧客との関わりが主な仕事内容となるので、テクニカルスキルだけでなくヒューマンスキルも重要になるでしょう。

どのスキルから向上させるか悩む場合は、自分の立ち位置に求められるスキルを考えてみることがおすすめです。

キャリアアップとの違い

前述のとおり、スキルアップは「自身の能力を高めること」ですが、キャリアアップは「経歴を高めること」を指します。具体的には、昇進や転職によって役職や地位、収入が向上したり、非正規から正規に雇用形態が変わったりすることで、仕事の幅や裁量が広がることです。

スキルアップとキャリアアップは言葉の意味が異なりますが、相関関係があります。たとえば、スキルアップをすることで顧客や上司からの評価が上がり、キャリアアップにつながる可能性が高まります。また、キャリアアップをすると、これまで担当していない業務に携わり、新たなスキルを習得できます。

このように、キャリアアップとスキルアップは密接な関わりがあるのです。

仕事のスキルアップを目指す4つのメリット

ビジネススキルの向上を図るメリットは、主に以下の4つがあげられます。

  • 仕事の質や効率が上がる
  • キャリアアップにつながる
  • 自己肯定感が高まる
  • 自分の可能性が広がる

順に説明します。

仕事の質や効率が上がる

ビジネススキルの中でも特にテクニカルスキルを習得すると、仕事の質が上がるだけでなく、業務を効率的にこなせるようになります。作業スピードが上がれば、担当できる仕事量が増えるので、業務の幅も広がります。

また、残業の軽減にもつながるので、仕事の後に自己研鑽の時間の確保ができ、さらなるスキルアップが目指せるでしょう。

キャリアアップにつながる

スキルアップは、キャリアアップにつながりやすい点もメリットといえます。

質の高い仕事を早くできるとなると、会社からの評価が上がるので、昇給・昇進につながりやすいでしょう。会社によっては、資格手当を設けている場合もあり、資格を取得できれば収入アップができるケースもあります。また、ビジネススキルを自主的に習得しようとする姿勢も人事評価につながります。

加えて、資格が取れたり、スキルアップによって成果が出せたりすると、より自分に合った会社に転職できる可能性も高まるでしょう。

自己肯定感が高まる

自己肯定感が高まることも、スキルアップのメリットです。

スキルアップによって仕事の質が上がると、クライアントや社内の評価が上がるので、意欲的に仕事に取り組めるようになります。また、スキルアップによってできることが増えて、自分の成長を感じられるようになると自己肯定感も上がるでしょう。

自分の可能性が広がる

スキルアップのメリットとして、自分の可能性が広がることもあげられます。

資格を取得する、またはビジネススキルを活かして成果を出すといったことで、自分自身の市場価値を高められます。そのため、今の会社で昇進する・より高待遇な会社に転職する・独立するなど、キャリアの選択肢が広がるでしょう。

また、スキルを磨くことで自分の強みや苦手なことが見えてくるので、次に習得したいスキルがわかり、自分の能力をさらに伸ばすことができます。

スキルアップを実現する5つの方法

仕事のスキルアップを図るための方法は、以下の5つがあります。

  • 担当している業務を極める
  • 社内制度を活用する
  • 情報収集をする
  • 資格取得を目指す
  • セミナーやワークショップに参加する

一つずつ解説します。

今担当している業務を極める

最も取り組みやすいスキルアップの方法は、今担当している業務の質を上げることです。具体的には、以下の方法があげられます。

  • 業務に関する知識や技術などを磨いて専門性を高める
  • 仕事を効率化・簡略化する方法を考える
  • 上司など職場の人からフィードバックをもらう

業務遂行に必要な知識はもちろんですが、業界の知識も深めたり、仕事で使用するツールを使いこなして業務の簡略化を目指したりすることがスキルアップにつながります。

テクニカルスキルとして、まず向上させたいのはパソコンスキルです。企業PC実態調査2021」で、パソコンを導入している企業が94.4%と出ているように、現代ではほとんどの会社でパソコンを使用しています。エクセルの関数やマクロを学べば、仕事の効率化が図りやすくなりますし、どのような職種になっても役立つでしょう。

担当業務の効率化が方法がわからない場合は、他の社員に相談してみる、またはインターネットやYouTubeで「キーワード+効率化」を検索してみると、他の人が実践している業務の工夫を知ることができます。

また、職場の人に自分の仕事の評価をしてもらうことで、業務を行う上で高めるべきスキルが見えてきます。

社内制度を活用する

会社に研修・教育制度がある場合は、積極的に参加すて実務に直結したスキルを身に付けましょう。

また、ジョブローテーションが導入されている企業で働いているなら、活用してさまざまな業務や部署を経験することもおすすめです。各部署の仕事内容やノウハウ、幅広い知識などを学べるので、スキルアップにつながります。

さらに、他の社員と切磋琢磨したり、環境を変えて仕事に取り組んだりすることで、モチベーションの向上も期待できます。

情報収集をする

隙間時間で行うスキルアップ方法なら、情報収集がおすすめです。

  • 新聞やビジネス書、業務に関連する書籍を読む
  • 業界動向やトレンド、他社製品など最新の情報をネットでチェックする
  • ニュースなどで社会情勢を把握する
  • 興味のある分野の勉強を始めてみる

ビジネス書や専門サイトの記事を読むと知識がつくだけでなく、さまざまな考え方に触れられるので自己啓発にもつながります。スマートフォンや書籍などを活用して、通勤時間や休憩時間、待ち時間などにスキルアップを図りましょう。

ただし、この方法はインプットして終わるケースが多いため、「情報を実務でどう活かすか」を意識して行うことが大切です。

資格取得を目指す

仕事のスキルアップに関する意識調査」によると、スキルアップの方法のランキング1位は資格取得でした。資格は専門的な知識やスキルの証明になるので、会社からの信頼度が上がります。会社によっては資格取得支援制度を設けている場合もあるので、確認してみましょう。

資格を取得することで担当できることが増えたり、昇進できたりすることもあります。また、仕事への理解が深まり、業務に取り組みやすくなるでしょう。

加えて、目標達成の計画を立てて時間管理をしながら努力する経験は、どんな仕事でも役立ちます。

セミナーやワークショップに参加する

外部のセミナーやワークショップに参加することも、スキルアップを図れる方法の一つです。専門家の講習を受けることで、知識や技術のアップデートができたり、業界の動向を学べたりします。また、ワークショップでは、同じ目標を持つ・似た仕事をしている人と意見交換ができるので、新たな人脈が生まれることも期待できます。

近年は、オンラインを活用した講座やセミナーを活用する人も多いようです。

仕事のスキルアップを成功させるポイント

仕事のスキルアップは、以下のポイントを意識して行いましょう。

  • 自身に必要なスキルを見極める
  • 会社の評価基準と連動させる
  • 計画を立てる
  • モチベーション維持の工夫をする

スキルアップを図る前に、まずは自分の強みや苦手なことなど、現状を把握することが大切です。考え方としては、理想のキャリアを実現するために不足しているスキルや担当業務で苦戦していることなどから、自分に必要なスキルを見極めます。

社内でのキャリアアップを目指す場合は、会社の評価基準を考慮して身に付けるスキルを決めると良いでしょう。代表的な評価基準は、成果・能力・勤務態度です。現状と照らし合わせて、強化すべき評価基準とその評価を上げるために必要なスキルを考えましょう。

次に、スキルを習得する目標と計画を立てます。習得するスキルと達成期限を決め、そこから逆算してスキルアップのための取り組みを考えましょう。スキルアップのための行動は、タスク管理ツールなどを活用して日々のルーティンに組み込むことがおすすめです。

スキルアップのための取り組みを始めたら、目標達成をするためにモチベーションを維持する工夫をしましょう。具体的には、目標を公言したり、スモールステップで達成感を感じられるようにしたり、スキルアップをする仲間を作ることなどがあげられます。

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スキルアップをして理想のキャリア形成をかなえよう!

本記事では、スキルアップの概要とメリット、方法、成功のポイントを紹介しました。

仕事のスキルアップは、キャリア形成をしていくうえで欠かせないことです。スキルアップをすると仕事の効率や質が上がり、成果を出しやすくなります。成果を出す、または能力向上によって会社に貢献すれば、会社から評価されてキャリアアップにつながります。また、習得したスキルを活かして転職したり、独立したりすることも可能です。

理想のキャリアを築くために、積極的にスキルアップに取り組みましょう。といっても、「今の業務にどんなスキルが必要かわからない」「そもそも、どんなキャリア形成をするか悩んでいる」などの悩みを持つ方は少なくありません。

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