転職におけるメンターとは?転職活動のロールモデルを見つける3つの方法
転職活動中に精神的な支えになるメンターを持つことで、雑念に邪魔されることなく活動に専念できます。しかし、メンターの概念がわからない人や転職中にどんなサポートをしてもらえるかわからない方もいるでしょう。
この記事では、転職におけるメンターの概要やメンターを持つメリットとデメリット、転職におけるメンターを見つける3つの方法を紹介します。
高橋 秀誓
キャリアコンサルタント
coachee株式会社 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
プロティアン認定ファシリテーター
キャリア相談プラットフォーム『coachee(コーチー)』運営者
明治大学卒業後、リテール、パーソルキャリア(旧インテリジェンス)を経て総合人材サービス会社に勤務。
求人広告、人材紹介、人材派遣、SESにおける、ソリューション提案、事業統括、会社設立等に従事。エグゼクティブ,Web,IT,SI.HRにおけるリクルーティング支援、キャリア形成支援を行う。
相談実績は3500人以上。
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転職におけるメンターとは
そもそもメンターとは、自分自身の経験を持ってメンティー(相談者)の手本となり導く存在です。転職におけるメンターとは、転職経験を利用して相談者がスムーズに理想的なキャリアを築けるようにアドバイスをおこないます。
メンターは明確に転職のゴールを指示するのではなく、対話をメインにした相談を実施します。対話を通じてメンティが転職の軸を見つけ、どんな仕事に就きたいのかを自分自身で決断できるように促す存在です。
メンターの概念やメンターを持つメリットを知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
転職活動中にメンターを持つ5つのメリット
転職活動中にメンターを持つことで、転職のロールモデルができたり、メンタル面での支えになります。5つのメリットを紹介するので、転職活動においてメンターが必要かどうか判断しましょう。
- 転職のロールモデルにできる
- ナーバスな時期の心の支えになる
- 転職について相談できる
- キャリアの軸を見つけられる
- 問いかけを通じて自分で考え行動する習慣がつく
メリット1. 転職のロールモデルにできる
転職におけるメンターとは、メンター自身の転職やキャリア形成の経験を活かして、メンティーを導きます。あなたが理想とするキャリアを築いたメンターを持つことで、転職活動のロールモデルになってくれるでしょう。例えば、メンターが転職活動で心がけていたことや書類作成のポイント、メンタルの保ち方など経験者にしかわからない良質なアドバイスがあるはずです。
ロールモデルがいることで、決断に困ったときなどに「メンターならどう考えるか?」と想像して考えられます。理想のキャリアを持つメンターをお手本にすることで、スムーズに転職活動を進められるでしょう。
メリット2. ナーバスな時期の心の支えになる
転職活動中は精神的に疲れる場面も多く、ナーバスになりがちです。不安により眠れなくなったり、転職活動に集中できないという弊害が出る人もいるでしょう。しかし、メンターがいれば、精神的な支えになってくれるでしょう。書類選考で落ちてしまったり、面接がうまくいかなったような場面で、すぐに相談できる人がいるだけで心の支えになります。
メンターは自分の成功体験談だけでなく、失敗談も包み隠さず話してくれます。メンターが「自分も最初は転職活動がうまくいかない時もあったが、最終的には理想の会社へ転職できた」などと体験談を話してくれれば、また頑張る気力が湧いてくるはずです。
メリット3. 転職について相談できる
転職におけるメンターを持つことで、転職活動について相談できます。自己PRがうまく書けない場合などに、自己分析のセッションを設けてもらいあなた自身の強みを見つけるなどのサポートも可能です。メンターは客観的な目線であなたのキャリアや経験から、あなたが気づいていない強みを見つけられます。
また、どんな転職先を選べば良いか、向いている仕事内容についてなど、メンターは幅広い相談に乗ってくれます。転職中はわからないことや不安なことが多いですが、メンターはそんな転職活動中の心強い味方になってくれるでしょう。
メリット4. キャリアの軸を見つけられる
メンターとの対話を通じて、キャリアの軸を見つけられる可能性があります。キャリアの軸とは、あなたがキャリア形成において重要視している価値観のことです。キャリアの軸が決まっていると、転職活動だけでなく会社でのキャリアアップにおいても、軸を基準にスムーズに決断できます。
たとえば、メンターとの対話を通じて「家庭と仕事の両立が大切だ」という価値観に気づいたら、それがあなたの転職の軸となります。その場合は、ライフワークバランスが取れる勤務条件や福利厚生が整っている会社をメインに転職先を探すことになります。一人で悩んでいてもなかなか転職の軸に気付きにくいものです。しかし、第三者であるメンターとの相談であなたの価値観を客観的に見つめ直して、転職活動の軸を見つけられるでしょう。
メリット5. 問いかけを通じて自分で考え行動する習慣がつく
メンターを持つことで、能動的に行動する習慣が身に付きます。メンターのセッション内容は、あなたに対しての問いかけと対話です。あなたがすべき行動を指示してくれるわけではないので、メンターとの対話を通じて「自分が何をすべきか」と考えて、自主的に行動する必要があります。
対話で得たヒントから取るべき行動を考え、実践する習慣がつけば、転職活動が終わった後も能動的に行動できるようになるでしょう。能動的に行動する習慣があれば、転職活動はもちろん仕事もうまくいくようになります。明確に答えを出さず対話で相談者に考えさせる形式だからこそ、自発的に考える習慣が身につくのはメンターのメリットです。
転職中のメンター利用に関する3つのデメリット
転職という不安定になりがちな時期にメンターを持つことは、多くのメリットがあります。しかし、同時にメンターを持つデメリットについても理解しておきましょう。
- メンターはあくまでアドバイスする立場である
- 能動的な行動が欠かせない
- メンターに依存しすぎるリスクがある
デメリット1. メンターはあくまでアドバイスする立場である
メンターに自分の転職先やゴールを決めて欲しいと思っている人は、転職活動でメンターを持っても不満を感じるでしょう。メンターはあくまで対話を通じて、相談者が自分が取るべき行動を理解するように導く存在だからです。そのため、主体的に判断ができない人にとってはメンターとのセッションは物足りないものとなります。
求人紹介をしたり、履歴書をチェックしてくれたりするのは、また別のサービスになるので注意しましょう。転職活動の具体的なサポートをしてもらいたい方は、メンターではなく転職エージェントの利用がおすすめです。
デメリット2. 能動的な行動が欠かせない
転職活動中にメンターを利用したからといって、行動が不要になるわけではありません。そのため、メンターの利用自体に満足して行動しない人にとっては、メンターを持つ意義がないでしょう。例えば、相談を受けてその場ではやる気が出るものの、家に帰ったらそのやる気が失われて何も行動しないようなパターンです。
転職活動でメンターを持つメリットは、対話を通じて得たヒントから必要な行動を導き出すことにあります。メンターを活用する人は、セッションの内容をメモして家で読み返し、自己PRを書いてみるなどの行動に移します。反対に行動力がない人にとっては、メンターを持つメリット自体を享受できないでしょう。
行動力が足りないと感じる方は、メンターよりも有料の転職相談サービスの方が向いているかもしれません。転職に向けた具体的な行動のアドバイスもしてくれるので、行動が取りやすいです。
おすすめの有料転職相談サービスは、以下の記事で紹介しています。
デメリット3. メンターに依存しすぎるリスクがある
誰かに依存しやすい傾向がある人も、メンターの利用には注意してください。転職活動中というナーバスになりがちな時期に頼れる人がいると、何かにつけてメンターの助言がないと不安になる依存状態に陥る可能性があります。メンターはあくまでロールモデルのような存在であり、決断はあなた自身がしなければなりません。
メンターを持つ目的は、対話を通じて自己理解を深めて能動的な行動や内観ができるようになることです。質問すればなんでも答えをくれる存在ではありません。転職活動においてメンターを利用する場合は、最終的にメンターから自立することを念頭において利用しましょう。
例えば、メンターとのセッションであなたと考えが違う点があれば遠慮なく質問してください。納得できればその考えを採用し、反対に納得できないならあなた自身の意見を尊重して決断しましょう。メンターとのセッションにおいてもいつも主体的な姿勢を心がけることで、メンターへ依存することなく、有益なアドバイスを受けられます。
転職のメンターを見つける3つの方法
転職活動におけるロールモデルになりそうな人を見つけるのが理想的ですが、そう簡単にメンターが見つからないと困っている方もいるでしょう。転職のメンターを見つける3つの方法を紹介するので、参考にしてください。
- 知り合いで理想のキャリアを築いている人に頼む
- キャリア相談サービスを利用する
- SNSでメンターにできる人を探す
知り合いで理想のキャリアを築いている人に頼む
転職におけるメンターを見つけるにはまず、身近な人の中から探してみましょう。知り合いであなたの理想のキャリアを築いている人がいれば、転職のメンターになってくれるように頼んでみてください。または、知り合いにメンターの条件を伝えて紹介してもらうのも良いでしょう。
転職経験がある人に頼めば、経験からあなたの転職に役立つアドバイスができるはずです。例えば、転職であなたが働きたい会社へ入社した人、または類似した業種についている人などを探してみてください。
キャリア相談サービスを利用する
知り合いにメンターになってくれそうな人がいない場合は、キャリア相談サービスを利用しましょう。キャリア相談サービスとは、キャリア形成や転職に知識がある相談員がマンツーマンで転職のアドバイスをくれるサービスです。費用はかかりますが、転職についての知識が深いため転職活動において具体的な相談ができます。
相談相手のコーチはキャリア形成の専門家のため、あなたの適職探しやスキルの発掘、応募書類の作成サポートなど幅広い形でサポートを受けられます。キャリア相談サービスは有料ですが、自己分析を通じてあなたのキャリアプランやゴールを決められるので、相談サービス利用終了後も相談内容が役に立つでしょう。
キャリア相談サービスの費用を節約したいと考えている方は『Coachee(コーチー)』のような、1回1,000円から相談できる単発サービスもおすすめです。有資格者のキャリアコーチがメンターとなり、転職の相談に乗ってくれます。
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SNSでメンターにできる人を探す
無料で転職におけるメンターを探したい方は、SNSでメンターにできる人を探しましょう。直接交流は持てませんが、SNSでの発信などを通じてあなたの転職活動に役立てられます。転職やキャリア形成について情報発信しているアカウント、またはあなたが憧れている人のSNSや著書などを参考にしましょう。
もしもその人がオンラインサロンを開いている場合はそのコミュニティに参加することで、転職についてのアドバイスがもらえるかもしれません。身近にメンターになる人がおらず、またキャリア相談サービスは利用したくない人は、SNSを使って転職のメンターにできる人を探してみてください。
転職のメンターを見つけてより良い働き方を目指しましょう
転職におけるメンターを見つければ、不安定になりがちな時期も安定して活動に集中できます。理想のキャリアのロールモデルがいることで、転職の軸をぶらさず転職活動を進められるでしょう。
対話を通じた自己分析により、キャリアの軸やあなたの強みの発見など、転職だけでなく今後のキャリア形成に役立つ気付きが得られるのもメリットです。
あなたが理想とするメンターが見つからず困っている方は、キャリア相談サービスも視野に入れてみましょう。費用面で不安がある方や、キャリア相談サービスをまずお試しで利用したい方は、1回1,000円からと安価に利用できる『Coachee(コーチー)』がおすすめです。
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