第二新卒の転職はヤバイ?効果的な転職理由の言い方を解説!

記事の監修者:高橋 秀誓
coachee株式会社 代表取締役 高橋 秀誓のプロフィール写真

高橋 秀誓
キャリアコンサルタント

coachee株式会社 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
プロティアン認定ファシリテーター
キャリア相談プラットフォーム『coachee(コーチー)』運営者

明治大学卒業後、リテール、パーソルキャリア(旧インテリジェンス)を経て総合人材サービス会社に勤務。
求人広告、人材紹介、人材派遣、SESにおける、ソリューション提案、事業統括、会社設立等に従事。エグゼクティブ,Web,IT,SI.HRにおけるリクルーティング支援、キャリア形成支援を行う。
相談実績は3500人以上。

「第二新卒を欲しがる企業はあるのかな?」

「前職を退職した理由がネガティブで企業に言いづらい…。」

「効果的な転職理由の言い方があれば教えてほしい!」

第二新卒は25歳前後までの年齢の方を表す言葉で、第二新卒の転職市場価値は高く、多くの企業が第二新卒を求めています。

転職を検討、または転職活動の第二新卒向けの記事で、上記のような悩みや疑問を持っている方、第二新卒を企業が求める理由を知りたい方、効果的な転職理由の言い方をしりたい方はぜひ最後までご覧になってください。

本記事を最後までご覧になれば、もう転職理由に悩むことはありません。

目次

第二新卒はやばくない!企業は第二新卒が欲しい

第二新卒の転職はヤバイと思っている方も多いかも知れませんが、決してそんなことはありません。

第二新卒の定義は明確に決まっていませんが、一般的には一度就職をした25歳前後までと言われていて、第二新卒を求める企業はとても多いです。

本項目では、企業が第二新卒を求めている理由をお話していきます。

ビジネスマナーがある

第二新卒は新卒と違い一度就職をして、ある程度のビジネスマナーを持っていると企業から見られます。

そのため、教育にコスト(費用、時間含む)がかからない点が、企業が第二新卒を求めている1つの理由です。

新卒採用の難易度、費用は年々高くなっており、就職みらい研究所がおこなった2018年の調査では、新卒1人採用するのにかかる費用は約73万円との調査結果が出ています。

出典:就職みらい研究所『就職白書2019』

しかし、約73万円のコストをかけても、大卒者の3年以内離職率は31.2%と厚生労働省の調査結果から分かります。

出典:厚生労働省 | 新規学卒就職者の離職状況を公表します 

退職の理由は、労務環境・人間関係・仕事内容の順で高くなっており、企業とのミスマッチが要因として推測されます。

その点、一度就職を経験している第二新卒は、求人票だけでは読み取れないリアルな現場を経験しているため、ミスマッチの可能性が低くなります。

教育コストがかからず基本的なビジネスマナーを持っているのが、企業が第二新卒を求める理由です。

柔軟性がある

第二新卒は25歳前後までの年齢層とお伝えしたとおり、社会人経験が短めの方が多く、高い専門性やスキルよりも、ポテンシャルを評価される傾向が強いです。

年齢を重ねてキャリアを積んでいくと、少なからず「〇〇は〇〇であるべき」といった考えが固定しやすくなってしまいがちです。

その点、特定の企業や業界の文化や風習、職種などの固定概念が少なく、企業に馴染みやすい柔軟性を持っているのも第二新卒が評価されやすいポイントです。

退職理由/転職理由/志望動機【重要項目】

多くの第二新卒の方が悩むのは、転職面接での企業からの質問事項ではないでしょうか?特に、前職(現職)の退職理由をどう答えて良いのかが分からない方も多いと思います。

第二新卒の転職で一番の壁と言っても過言ではない、退職理由、転職理由、志望動機の書き方や答え方を本項目で紹介しいきます。

退職理由、転職理由、志望動機は、最終的にすべて繋がっているのが一貫しているのが正解です。

本項目では、退職理由→転職理由→志望動機が一貫するよう紹介をしていきますので、ご自身の状況に照らし合わせてご覧頂けると効果的です。

退職理由

退職理由には職場を辞めたくなった、または辞めた理由が分かるように説明をしましょう。

退職理由の例は下記のとおりです。

・自分が思っていた仕事内容ではなかった

・人間関係が悪かった

・休日出勤、長時間労働が頻繁だった

・10年先輩の給与が新卒の自分とさほど変わらなかった

など、それぞれの状況によって職場を辞めたくなった(辞めた)理由はさまざまでしょう。

退職理由は多くの場合、理由がネガティブになりがちです。しかし、転職活動におけるネガティブ要素は、ネガティブのまま終わらせないのが鉄則です。

上記の例は、本人にはどうしようもない問題も含まれていますが、例えば「自分が思っていた仕事内容ではなかった」のが退職理由だった場合、その経験を踏まえてどんなことを学び活かしていけるのか?を説明すると良いです。

退職理由がそのまま転職理由のスタートになるため、退職理由を明確かつネガティブのまま終わらせないのはとても大切です。

——-

【例文】

前職は自己分析の甘さや業界研究が足りなかったせいか、自分がイメージしていた仕事内容と相違があり、新しい職種(業界)にチャレンジしたいと考え転職活動をしております。

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「仕事内容が思っていたものではなかった」だけでは、企業目線に立った説明とは言えません。例文のように、「なぜイメージしていた仕事内容に相違があったのか」の部分を企業は説明してほしいと思っています。

上記の退職理由例で挙げた項目を、「なぜ〇〇だったら退職するのか?」と置き換えて考えてみると分かりやすくなります。

・なぜ人間関係が悪かったら退職するのか?

・なぜ休日出勤、長時間労働が頻繁だと退職するのか?

・なぜ10年先輩の給与が新卒の自分とさほど変わらなかったら退職するのか?

中には「そんなの辞めて当たり前じゃん」と思う項目も含まれているかも知れません。しかし、実際の面接の場面で上記のことを聞かれたら、退職した理由として自身を持って説明ができますか?

例えば、もし私が面接官・人事担当者だったら上記の退職理由に対して、「なぜそれを改善しようと思わなかったのですか?改善への努力や行動をお聞かせください」と質問するでしょう。

ちょっと意地悪に感じるかも知れませんが、退職理由はそれだけ多くの企業が重要質問項目に設定しています。なぜなら、同じような理由で退職されると先述した採用コストが発生するからです。

退職理由は転職理由、志望動機に繋げるファーストステップです。ぜひ時間をかけて考えるようにしてください。

転職理由

転職理由と退職理由が同じだと思っている方もいるかもしれませんが、実際は異なります。

退職理由は現在~過去のこと、転職理由は現在~未来と捉えてイメージしやすいかも知れません。

転職理由で大切なのは、前職を退職した理由を改善させるために転職活動をしていることを説明することです。

人間関係が悪かったなら、「人間関係のストレスがなく業務に集中できる環境で仕事がしたいため転職活動をしている。」などです。

人間関係は入社してみないと分からない部分ではありますが、企業のWebサイトやSNSなどで社員が発信している情報を調べてみると良いでしょう。現役社員の人となりが分かる情報が発信されている場合があります。

また、企業のWebサイトには離職率や平均残業時間、有給・育休・産休取得実績などが掲載されている場合もありますので、見ておいて損をすることはありません。

志望動機

志望動機は退職理由→転職理由の締めくくりの部分で、それぞれの理由を上手く分析・言語化ができれば志望動機は自ずと希望企業だけの選択肢になるはずです。

「自分が思っていた仕事内容ではなかった」場合、転職活動の思考プロセスは以下のようになります。

【退職理由】

1.自分が思っていた仕事内容ではなかった

2.自分が思っていた仕事内容とはどんなものか?

3.今の職場で自分が思っていた仕事内容にできないか

【転職理由】

4.実行した、もしくは相談をしたが実現ができなそうだ

5.自分が思っていた仕事内容を実現するために転職をしよう

【志望動機】

6.自分が思っていた仕事内容を実現できるのは〇〇社だ

この流れで考えていけば、志望動機に割く時間よりも退職理由、転職理由に時間をかけたほうが良いのが分かります。

企業研究はもちろん必要ですが、実は退職理由が明確になった時点で、志望動機はほぼ自動的に決まります。

ぜひ覚えておいてください。

まとめ

第二新卒に効果的な転職理由についてお話をしてきました。

本記事をまとめましょう。

・退職理由のネガティブ要素はネガティブのまま終わらせない

・転職理由は未来を良くするため

・志望動機は退職理由・転職理由が明確になっていればほぼ自動的に決まる

第二新卒に限りませんが、効果的な転職理由には「なぜ自分はその行動をするのか?」という自己分析が必須です。

自己分析は自分ひとりで行うよりも、自分のことを知らない第三者と行うと効果的です。自分にない発想や質問をしてくれるからですね。

そのためには、キャリアコーチングサービスや転職エージェントの利用がおすすめ。

キャリアの専門家と自己分析をすることで、第二新卒の効果的な転職理由の質を上げることができるでしょう。


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