エゴグラムとは?診断結果をキャリア形成に活かすポイント

「エゴグラムって何?自分の性格を客観的に知りたい」
「自分の性格を知ってキャリア選択に活かしたい」

このような疑問や課題をお持ちではありませんか?

エゴグラムとは、自我状態を5つのタイプ(CP・NP・A・FC・AC)に分類して可視化する性格診断手法です。

本記事では、エゴグラムの5つの自我状態それぞれの特徴から、仕事やキャリア形成との関連性、診断結果を活かしたキャリア形成の3つのポイントまで詳しく解説します。

エゴグラムと他の性格診断との違いや活用時の注意点も掲載しているため、自己理解を深めたい方や適職を探している方に最適です。

エゴグラムの診断結果を活かしたキャリア形成なら「coachee(コーチー)」がおすすめです。国家資格キャリアコンサルタントや業界経験豊富なコーチが、あなたの性格特性を踏まえたキャリア戦略をサポートします。

1回1,000円から利用できるため、まずは気軽に相談してみてください。

目次

 エゴグラムとは、自我状態を5つのタイプに分類して可視化する性格診断手法

エゴグラムは、個人の「自我状態(ego states)」を以下のように5つのタイプに分類し可視化することで、自身の性格傾向や行動のクセを理解しやすくする性格診断手法です。

  • CP(Critical Parent/厳格な親)
  • NP(Nurturing Parent/優しい親)
  • A(Adult/大人)
  • FC(Free Child/自由な子ども)
  • AC(Adapted Child/順応した子ども)

これらを数値化・グラフ化することで、自分の「どの自我が強く働いているか」「どの自我があまり使われていないか」を可視化できます。

例えば「CPが高め」「FCが低め」といったパターンから、自分の行動傾向や思考パターンがつかめます。

参考:厚生労働省 こころの耳「エゴグラムとは

仕事やキャリア形成においてエゴグラムが重要な理由

エゴグラムは、自分の思考や行動の傾向(自我状態)を「CP・NP・A・FC・AC」の5つに分類し、可視化できるツールです。これにより、自分がどのような働き方で力を発揮しやすいか、どんな環境にストレスを感じやすいかといった点を明確にできます。

また、エゴグラムを活用すると「自由な発想を求める仕事が合う人」「厳格なルールにストレスを感じやすい人」など、個人の特性と業務の相性を見極める材料にもなります。これは、適職の判断やキャリアパスの検討にも役立つでしょう。

エゴグラム診断の受け方

エゴグラム診断は、オンラインで無料で受けられるものから、専門機関・クリニックでの本格版まで複数の受け方があります。

  • 厚生労働省の心の耳「5分でできるエゴグラムセルフチェック2024」でセルフチェックする
  • 東大式エゴグラム(TEG)を受ける

まずは厚生労働省の「こころの耳」でエゴグラムの診断が可能です。全部で50問(所要時間約5分)で、自分らしさを55つの特性(CP・NP・A・FC・AC)で分析できます。

こちらは無料かつオンラインで完結するため、まずは試してみたい方におすすめです。

より本格的な診断を希望する場合は「東大式エゴグラム(TEG)」を活用した専門クリニックや心理相談機関での受診がおすすめです。

TEGは、交流分析の理論に基づいた心理検査であり、認知機能心理検査のひとつとして健康保険が適用されます。そのため、3割負担の場合は自己負担額が240円程度で受けられるのが特徴です。

【パターン一覧表】エゴグラムで分類される5つの自我状態|キャリアや仕事との関連性を解説

ここでは、エゴグラムのパターンを以下にまとめました。

自我状態主な特徴とキャリアとの関連性
CP(厳格な親)責任感が強く、規律やルールを重んじる傾向。組織のマネジメントや統率が求められる役割に向いているが、他人に対して厳しく接してしまい、対人関係に摩擦を生むこともある。
NP(優しい親)思いやりがあり、他者の気持ちに寄り添う姿勢が特徴。福祉・教育・人材育成など、サポートを重視する分野で活躍できるが、干渉的になりすぎる一面もある。
A(成人)論理的で冷静な判断が得意。感情に左右されず、客観的に物事を分析できるため、専門職や企画・戦略系の業務に適性があるが、人間味に欠ける印象を与えることもある。
FC(自由な子ども)発想力が豊かで、創造的に物事を捉えることができる。自由な発言や行動ができることが魅力だが、自己中心的になったり、衝動的な言動をとったりしてしまうこともある。
AC(順応した子ども)周囲との調和を大切にし、協調性に優れる。組織内では潤滑油のような役割だが、遠慮がちな態度になりすぎたり、自己主張が苦手な傾向も見られる。

以下で詳しく解説します。

1.CP(厳格な親)の特徴

CP(厳格な親)は、物事を「正しくあるべき」と捉え、責任感と規律を重視する自我です。

社会や組織のルールに強い価値を見出し、自分にも他人にも厳しく接する傾向があります。仕事では、管理職やチームの統率役といったリーダーシップが求められるポジションで力を発揮するでしょう。

その一方で、融通が利かず、相手に過度なプレッシャーを与えてしまうことがあり、人間関係に摩擦を生むケースもあります。

自分の価値観や判断を「正しい」と信じやすいため、他者の意見を尊重する柔軟な姿勢が求められます。

2.NP(優しい親)の特徴

NP(優しい親)は、思いやりを持って世話を焼く優しい面を持つ自我です。

人に寄り添い、困っている人を放っておけない面が強く、職場ではチームのサポート役や後輩育成・教育・福祉的な役割で力を発揮します。

温かい雰囲気を作り、人間関係の潤滑油になることが得意ですが「過保護・干渉的」になってしまい、相手の自立を妨げたり、自分の境界線を曖昧にしたりしてしまうリスクがあります。

3.A(成人)の特徴

A(成人)は、冷静かつ合理的に物事を分析・判断する力を担っています。

状況を客観視し、感情に流されずに行動できる特徴があります。

ただし、Aが極端に強くなると「人間味がない」「冷たい印象を与えてしまう」場合もあるため注意が必要です。また、感情や直感を全く活かさないと、柔軟性に欠けるというデメリットがあります。

4.FC(自由な子ども)の特徴

FC(自由な子ども)は、好奇心・創造性・遊び心といった側面が強く働きます。新しい発想を生み出したり、型にとらわれず行動したりする場面でいきいきと活躍できる人です。

アイデア出しをしたり、クリエイティブ職、ベンチャー企業などで働いたりするなど、変化を楽しめる環境で才能を発揮します。しかし一方で、自己中心的・衝動的な言動をとりがちだったり、ルールや責任を軽視してしまうこともあり、職場ではバランスを欠く恐れがあります。

5.AC(順応した子ども)の特徴

AC(順応した子ども)は「順応した子ども」の自我で、周囲に合わせて行動する傾向が強く、協調性・受容性に優れた性格特性を表します。

チームワークやサポート役として安定的に機能し、他者の期待に応える場面で安心感を与えられます。

ただし、自己主張が苦手だったり、他人の顔色ばかりを気にして自分の意見を後回しにしてしまうため、ストレスをため込みやすかったり、自立しづらかったりする傾向もあります。

 エゴグラムの診断結果を活かしたキャリア形成3つのポイント

ここでは、エゴグラムの診断結果を活かしたキャリア形成のポイントを紹介します。

 1.エゴグラムの結果を第三者に見せてアドバイスをもらう

自分の自我状態(CP・NP・A・FC・AC)のバランスを把握したら、信頼できる第三者に診断結果を共有し、客観的なフィードバックを得ることが有効です。

とくにキャリアの専門家であれば「自我の特徴がどのように職場で表れるか」「どのような働き方が適しているか」といった助言を得られます。

例えばキャリア相談プラットフォーム「coachee」なら、エゴグラムをもとに行動傾向や仕事選びの方向性を整理するサポートを受けられます。

自分では気づきにくい反応パターンやコミュニケーションの癖が見えてくるため、課題整理や行動改善に役立つでしょう。

 2.自分の性格特性を活かせる職種や働き方を選ぶ

エゴグラムで自我状態の傾向を把握することで、自分に合った働き方のヒントが得られます。

例えば、CP(厳格な親)やNP(優しい親)が高い人は、責任感やサポート意識が強いため、リーダー職や教育・福祉系の仕事に向いている場合があります。

一方、AC(順応した子ども)が高くFC(自由な子ども)が低い人は、受け身になりやすいため、自立性を求められる職場ではストレスを感じやすい傾向があります。

こうした特性を理解したうえで、自分の強みが活かせる職種や、無理なく働ける環境を選びましょう。

 3.自分の傾向を知り、社内でのコミュニケーションを改善する

エゴグラムは、自分のコミュニケーションスタイルや対人傾向の理解にも役立ちます。

例えば、ACが高い人は「周囲に合わせすぎてしまう」ことがあるため、ストレスをため込まないよう、自分の意見や希望を伝える工夫が必要です。

FCが強い人は「自由な発想や柔軟なアイデアを生み出すのが得意」な一方で、ルールや制約の多い環境にはストレスを感じやすい傾向です。そのため、裁量のある働き方や創造性が求められる業務を選ぶと力を発揮しやすくなります。

 エゴグラム診断に関するよくある質問

ここでは、エゴグラム診断に関するよくある質問と回答をご紹介します。

 エゴグラムの診断結果を活用するときの注意点は?

エゴグラムの診断結果をキャリアや対人関係に活かす際には、以下の3点に注意が必要です。

注意点内容
①診断結果は絶対的なものではないと理解するエゴグラムはあくまで傾向を示すものであり、検査だけで性格の良し悪しを決めるものではない。
②他人と結果を比較しないエゴグラムの得点やパターンは人によって異なるもので、そこに優劣はない。自分に合った強みや傾向を知るためのツールであり、比較して評価するものではないと理解する。
③無理に自分の性格を変えようとしないエゴグラムの活用目的は、自分の持ち味や傾向を理解し、より良い選択をすることにある。過度に自己変革を求めるとストレスや違和感につながるため「今の自分」に合った環境づくりを目指すのが理想的。

このような注意点を理解したうえで、キャリア形成や仕事に活用しましょう。

 エゴグラムのパターンは?

エゴグラムには、得点のバランスによっていくつかの典型パターンがあり、自分の性格傾向や対人スタイルを視覚的に把握する手がかりになります。

以下にパターンをまとめました。

パターン名特徴
【N型】NP(優しい親)とAC(順応した子ども)が高く、FC(自由な子ども)が低い・他者への配慮や協調性に優れるが、自己主張が苦手でストレスをためやすい傾向
・楽しい活動を増やすことでバランスが整いやすくなる
【逆N型】CP(厳格な親)とFC(自由な子ども)が高く、NP(優しい親)とAC(順応した子ども)が低い・信念が強く前向きだが、共感性に乏しく自己主張が強いため対人トラブルを起こしやすい
・NPを高めるとリーダーとして評価されやすくなる
【M型】NPとFCが高く、AとACが低いタイプ・好奇心旺盛で優しく、コミュニケーション能力も高いタイプ
・A(成人)が低い場合は感情的になりやすく、冷静さに欠ける場面も
・リーダーや調整役よりも接客や営業など対人関係が多い仕事に適している
【W型】AC(順応した子ども)が高くFC(自由な子ども)が低い・義務感が強く、分析力に優れるが、自己主張が苦手でストレスを抱えやすい
・NP(優しい親)も低く、調整役には不向きだが、事務など感情に左右されない業務に適している

エゴグラムと他の性格診断の違いは?

以下の表に、MBTIとストレングスファインダー、エゴグラムの主な違いを紹介します。

診断名主な焦点
エゴグラム人の内的自我状態(CP・NP・A・FC・AC)を診断
MBTI性格タイプ(16タイプ)を診断
ストレングスファインダー強み(34資質)を診断※個人の強みにフォーカスし、どう活かすかを目的とする。

エゴグラムは「どの自我がどのくらい働いているか」を可視化する診断であり、MBTIやストレングスファインダーとは焦点やアプローチが異なります。

例えば、MBTIは「あなたはISTJタイプです」と性格タイプを分類しますが、エゴグラムは「CPとNPがやや高く、FCが抑えめ」など、自我の働き方を示します。

それぞれの特徴を理解し、目的に応じて使い分けることで、自己理解やキャリア支援に役立てられるでしょう。

 エゴグラムの診断結果を活かしたキャリア形成ならcoachee(コーチー)

エゴグラムとは、人の心の状態を以下の5つに分類し、行動や考え方の傾向を可視化する診断手法です。

  • 厳格な親(CP)
  • 優しい親(NP)
  • 成人(A)
  • 自由な子ども(FC)
  • 順応した子ども(AC)

自分の性格特性を客観的に理解できるため、キャリア形成や職場でのコミュニケーション改善に役立ちます。診断結果を活かすことで、自分に合った働き方や成長の方向性を見つけやすくなり、仕事のモチベーション向上にもつながるでしょう。

エゴグラムの結果をもとに、自分に合ったキャリアを築きたい方には、キャリア相談サービス「coachee(コーチー)」がおすすめです。

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