未経験から外資系への転職を実現するには?必要スキルや転職成功させる方法
外資系企業に未経験から転職することは可能です。しかし、業界未経験で難易度の高い外資系を目指すには不安も大きいことでしょう。
この記事では、未経験から外資系企業へ転職するメリットとデメリット、日本で求められている人材の特徴、転職を成功させるコツを紹介します。
高橋 秀誓
キャリアコンサルタント
coachee株式会社 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
プロティアン認定ファシリテーター
キャリア相談プラットフォーム『coachee(コーチー)』運営者
明治大学卒業後、リテール、パーソルキャリア(旧インテリジェンス)を経て総合人材サービス会社に勤務。
求人広告、人材紹介、人材派遣、SESにおける、ソリューション提案、事業統括、会社設立等に従事。エグゼクティブ,Web,IT,SI.HRにおけるリクルーティング支援、キャリア形成支援を行う。
相談実績は3500人以上。
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未経験で外資へ転職することはできる
未経験であっても、外資系の企業へ転職することはできます。外資系は即戦力を求める傾向にあるためスキルは必須です。しかし、スキルさえあれば経験を問わず採用される可能性はあります。
むしろ、日本よりもスキルを重視する傾向にある外資系では、前職の社名などのブランドは関係なく、その人個人のスキルで採用を決めています。未経験だから外資系は無理だと諦めず、外資系へ転職するにはどうしたら良いかという視点で本記事を読み進めていきましょう。
外資系企業へ転職するメリット
外資系企業へ転職するメリットは以下の5つです。
- 実力主義で若くても昇進しやすい
- オープンな社風の企業が多く意見を述べやすい
- 給与水準が高い企業が多い
- ワークライフバランスを重視する企業が多くメリハリをつけて働ける
- 成果に応じて給与アップが見込める
メリット1. 実力主義で若くても昇進しやすい
外資系企業は成果主義で、若くても成果を出せればポジションが上がりやすいです。そのため、若くしてマネージャー職を目指せます。日本のように年齢や周囲とのバランスを考慮しての人事ではなく、実力があればどんどん上に上がれるのがメリットです。
もちろん外資系企業にも1つのポジションに2年以上など、一般的な基準はあります。しかし、その基準を無視して昇進していく人も非常に多いです。あなたが自分のスキルに自信を持っており、スキルを早く評価して昇進させて欲しいと感じる人なら、外資系企業と肌が合うでしょう。
メリット2. オープンな社風の企業が多く意見を述べやすい
外資系企業は日系企業よりもオープンな社風で、意見を述べやすい雰囲気です。そもそも海外では主張することは正しいことであり、日本のように「空気を読んで意見を言わないようにする」という考え方がありません。反対に意見を言えない人は評価されないので、昇進していく優秀な人材は積極的に発言して、会社の改善を提案する人が多いです。
日系企業で改善提案をしても嫌な顔をされた経験がある人にとっては、外資系企業は相性が合うはずです。むしろその改善意欲が評価され、昇進につながる可能性があります。
メリット3. 給与水準が高い企業が多い
外資系企業は給与水準が高い企業が多く、年収アップが見込めます。業種によりますが、外資系の年収は若くして800万円を目指せるなど、給与水準が高く設定されています。
そもそも日本に支社を作っている外資系企業は大手で資金力もあり、優秀な人材には高給を支払うだけの余力があります。また、大手外資系企業に勤められる人材はそもそも優秀な人材であるため、それだけの給与をもらえる能力があるためです。
日系企業は全体の中で年功序列の会社の割合が多く、ある程度年齢を重ねなければ年収800万円以上などの高水準の給与に達さないケースが多いです。若くても実力さえあれば高年収が目指せることは、外資系企業の魅力でしょう。
メリット4. ワークライフバランスを重視する企業が多くメリハリをつけて働ける
外資系企業はワークライフバランスを重視する企業が多く、メリハリをつけて働けます。特に休暇の取り方についてかなり自由度が高く、長期のバケーション休暇を取れる会社もあります。
日本では、有給申請の際に他メンバーとの兼ね合いを考えて申請を上げて、上長の承認を得る必要があります。しかし、外資系企業ではこの承認システムがなく、自由に有給を設定して休むだけの企業が多いです。成果さえ出していれば休みも自由に取れ、ワークライフバランスをとりながら働けるのは外資系企業のメリットといえます。
メリット5. 成果に応じて給与アップが見込める
外資系企業は、成果を出しさえすれば給与が上がります。外資系企業の給与は年俸制が多く、基本給とインセンティブによって構成されているからです。そのため、成果を出した人にはそれだけリターンが配分されます。
日系企業で頑張っても同僚とさほど変わらない年収であることに不満を感じてる方は、外資系の給与体系の方が年収アップを目指せる可能性があります。
外資系企業へ転職するデメリット
メリットだけでなく、外資系企業へ転職するデメリットについても理解しておきましょ。
- 実力が不足していれば即日解雇の可能性がある
- 福利厚生が充実していない
デメリット1. 実力が不足していれば解雇の可能性がある
外資系企業では実力が足りないと判断されれば、解雇される可能性があります。外資系の評価基準は成果であり、成果が出せない人間は不要と判断されるからです。
実際に外資系企業で働いていた人の解雇がランチタイムに決まり、昼食から戻ったら席がなかったという事例もあります。もちろん日本では労働者は労働基準法に守られているため、予告のない解雇は認められません。しかし、実力がなく退職勧告を受ける可能性は十分にあるということです。外資系企業は日本より条件が良いといわれますが、その分成果を出せない社員にはドライな対応をする場合があると覚えておきましょう。
デメリット2. 福利厚生が充実していない
外資系企業は給与水準は高いですが、福利厚生面が充実していない企業が多いです。外資系企業の考え方では、福利厚生分も給与に含まれると考えられているためです。
例えば、日系企業では一般的な家賃補助、家族手当などは外資系企業にない場合が多いです。ただし、外資系も最近は福利厚生が充実した企業も増えてきており、社会保険料を会社が全額負担したり、企業型確定拠出年金を設けている企業もあります。外資系企業へ転職する際は、福利厚生面も含めてよく求人をチェックしましょう。
外資系企業が日本で求める人材とは
外資系企業へ未経験で転職したい方は、日本でどのような人材のニーズが高いか理解しておきましょう。
外資系企業が日本で求める人材とは、以下の条件に当てはまる人です。
- 英語を含めた複数言語へ対応できる
- 企業で活かせる専門的な資格やスキルを持っている
- 積極的でコミュニケーション能力に長ける
- 外資系企業に適応できる素質がある
英語を含めた複数言語へ対応できる
外資系企業では、英語を含めた複数言語に対応できる人材が求められます。グローバル展開をしている外資系企業では、さまざまな顧客との取引が必要となるためです。
具体的には最低限TOEIC700点以上程度が目安となります。稀に英語が読めれば応募可能な企業もありますが、より上位のポジションを目指すなら最低でもビジネス英語のスキルは必要です。また、中国語などそれ以外の外国語も話せるようになるのが好ましいでしょう。
企業で活かせる専門的な資格やスキルを持っている
外資系企業が日本で求めているのは、その企業で活かせる専門的な資格やスキルを保有している人材です。未経験であれば職歴はアピールできないため、資格が重視されます。
外資系企業の転職に強い資格として代表的なのは、以下のような資格です。
- MBA
- 米国公認会計士
- プロフェッショナルエンジニア
- 応用情報技術者
- ITストラテジスト
- 日商簿記
未経験から外資系へ転職するにあたり、その職務をこなせる客観的な証拠として、資格を取得しておくと良いでしょう。
積極的でコミュニケーション能力に長ける
外資系企業が日本で求めている人材は、積極的でコミュニケーション能力に長けた人材です。外資系企業は個人主義のイメージを持っている人がいますが、実際はチームで協力してクライアントにプレゼンをする機会も多く、コミュニケーションを取り合えるスキルが欠かせません。
積極的に意見がいえること、そしてコミュニケーションが問題なく取れる人材であることは、未経験転職の必須条件です。
外資系企業に適応できる素質がある
外資系企業は日系企業とは風土が大きく異なるため、適応できる素質がある人材が求められます。外資系企業に馴染めない人材は早期離職するリスクが高いため、採用するメリットがないためです。
具体的には、自分のスキルを活かしたいという意欲があり、成果を出す自信に溢れているような人が向いています。外資系企業に適応できる素質があることを、就職の面接で伝えられるようにまとめておくと良いでしょう。
未経験者が外資系企業への転職を成功させるコツ
未経験者が外資系企業への転職を成功させるための3つのコツを紹介します。
- 自分が持つ資格やスキルを活かせる業界を狙う
- 未経験採用を積極的に行っている外資系企業を狙う
- 外資系転職のプロにサポートしてもらう
自分が持つ資格やスキルを活かせる業界を狙う
未経験から外資系企業へ転職するには、あなたの資格とスキルを活かせる業界を狙いましょう。外資系企業の選考基準はあなたが企業にいかに貢献し、成果を出せるかどうかです。そのため、経験がなくても資格やスキルで実力があると判断されれば採用されます。
過去の職歴や得た資格、スキルを活かせる業界を探して、その業界から転職求人を出している外資系企業を探しましょう。あなたがの資格やスキルを活かせる業界がわからない場合は、就職エージェントなどに相談するのがおすすめです。あなたの素質を分析し、転職成功率の高い外資系企業の求人を探してくれます。
20代と30代におすすめの転職エージェント情報をまとめた記事も参考にしてください。
未経験採用を積極的に行っている外資系企業を狙う
外資系企業にも、未経験採用を積極的に行っている会社があります。未経験採用を積極的に実施している企業であれば、採用時に過去の経験を重視しないため、面接次第で採用される可能性はあるでしょう。
例えば、以下のような大手外資系企業では未経験採用の求人がよく出ています。
- アメリカン・エキスプレス・ジャパン株式会社
- アルファ・ラバル株式会社
- 株式会社ITXジャパン
- Park Place Technologies Japan合同会社
- マーカス・エバンズ・イベント・ジャパン・リミテッド
外資系企業は学歴や経験不問の求人も多いので、未経験採用の多い企業を重点的に狙って応募してみてください。
外資系転職のプロにサポートしてもらう
未経験で外資系企業への転職は可能ですが、資格やスキルをどうアピールして良いかわからないと思う方も多いでしょう。そこで、外資系転職のプロのサポートを受けて、転職を進めるのがおすすめです。
転職成功のために取得しておいた方が良い資格を勧めてくれるなどを教えてくれます。また、あなたの資格やスキルを活かせる業界選びから、転職時の応募サポート、面接の対応などをアドバイスしてくれます。
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未経験からの外資系転職についてのよくある質問
未経験から外資系企業へ転職したい方がいだきがちな質問をまとめました。
- 外資系で未経験から転職しやすい業界はありますか?
- 未経験で外資系転職を狙うなら、何歳までに動き出すべきですか?
外資系で未経験から転職しやすい業界はありますか?
未経験採用を積極的に実施している業界は以下のとおりです。
- コンサルティング業界
- 保険業界
- IT業界
上記3つの業界は他業種からの転職者も多く、また人手不足の傾向にあります。そのため、職種に活かせる経験があればポテンシャルがあるとして採用される可能性が高いです。もちろん、それぞれの業界で求められるスキルや資格があるので、挑戦したい方は転職エージェントと相談して事前に取得しておくと良いでしょう。
外資系コンサル会社へ転職する方法は、以下の記事で紹介しています。
未経験で外資系転職を狙うなら、何歳までに動き出すべきですか?
外資系企業への転職には年齢制限はないと言われていますが、未経験の場合は30代前半までに動き出しましょう。外資系企業ではできるだけ長期間にわたり成果を出せる人材を求めています。未経験者は業界や仕事について学ぶ期間があるため、物覚えがよく知識を吸収しやすい若い世代の方が有利です。
また、外資系では35歳以上はマネージャーポジションの転職が増えるため、35歳以上になると採用が厳しくなります。そのため、基本的に未経験から外資系企業への転職を目指すなら、今すぐに動き出した方が良いでしょう。
未経験から外資系へ転職したいならキャリア相談を利用しよう
外資系企業は未経験であっても、成果が出せる人材であるとアピールできれば採用される可能性があります。そのため、未経験だからと外資系への転職を諦める必要はありません。
しかし、その分あなた自身が自分のスキルや資格を誰よりも理解し、採用側に自分が成果を出せる人間であることをアピールする必要があります。そのため、自己分析が不足していると十分なアピールができないかもしれません。
外資系企業への転職難易度は業界経験者であっても高めの傾向にあるので、未経験は特に外資系に強い転職系サービスのサポートを受けるべきです。キャリア相談で適性を判断してもらい、あなたが成果を出せる業界選びを手伝ってもらうと良いでしょう。
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