心のブレーキを外すことから始める|元組織人事コンサルタントのキャリアコーチング
人生100年時代と呼ばれる現代社会では、キャリアの悩みを抱える人が増えています。
しかし「転職を考えているものの、何から始めればいいのかわからない」「自分の強みが明確でない」など、一人で悩みを抱え込んでいる方も多いのではないでしょうか。
そんな中、学生や社会人のキャリア相談に長年携わってきた経験を活かし、本業のキャリアコーチとして活動されている方がいます。
元組織人事コンサルタントで、現在はcoacheeでキャリアコーチとしてご活躍中の「もっちー」さんです。
本記事では「もっちー」さんにキャリアコーチを始めたきっかけやご自身の強み、相談者に伝えたいメッセージなどを伺っていきます。
学生や社会人のキャリア相談にのってきた実績を活かし本業のキャリアコーチへ
なぜ、キャリアコーチを始められたのですか?
会社から独立することになったことをきっかけに「本業としてさまざまな人にキャリア相談を実施したい」という思いがあったからです。
勤めている会社の組織人事コンサルタントの仕事とは別に、学生・社会人に向けて無料でキャリア相談を数多く実施してきた経験があります。
このような経験を活かせるプラットフォームを探しているときに、インターネット検索でcoacheeを見つけました。
coacheeは、ボランティアや社会貢献的な位置づけでキャリア相談を実施してきた私のような人にとって、非常にマッチしているサービスだと思います。
ご自身のキャリア相談の強みは何ですか?
キャリアコーチをしているとさまざまなタイプのご相談を受けることになりますが、私の強みはどのようなタイプの相談内容でも対応できることです。
私のコーチングにおける長所を分解すると「コミュニケーションスタイル」と「多様な知見」の2つが挙げられると思います。
相談者の方の悩みや抱えている課題に合わせて、使い分けているコミュニケーションスタイルは以下の3つです。
- 認知・行動にアプローチするコーチング形式
- 負の感情を減らすカウンセリング形式
- 具体的なアクションプランを提案するコンサルティング形式
このように、相談者に合わせてコミュニケーションスタイルを切り替えることで、悩みの解消や課題解決のサポートをしています。
また私自身、家庭や育児との両立・複業/複業・ボランティアやNPO活動など、多様な体験をしていることも強みです。
生の経験から幅広いワークスタイルのご相談に対応できるだけでなく、相談者に合ったスタイルを提案できます。
加えて、組織人事コンサルタントとしての経験もあるので、採用において企業からポジティブな評価を受けるためのアクションについても適切なアドバイスができると考えています。
正しい行動を引き出すには、まず心のブレーキを外さなくてはいけない
さまざまなご相談者の中で、とくに印象に残っているエピソードがあれば教えてください
全く未経験で、新しい職種へのキャリアチェンジを考えられている40代女性の相談が強く印象に残っています。
その方はすでに会社を辞めた状態で、転職に向けて強い覚悟をお持ちの方でした。ご自分でも企業へダイレクトに連絡されており、非常に行動力のある方だったのです。
その方とディスカッションさせていただきながら、次のアクションプランが明確になるように意識しました。
結果として「私のニーズにしっかりとマッチしたコーチングをしていただけたため満足度が高かったです。また『まずやってみる』の姿勢が大切なのだなとしみじみ感じました。」とご評価いただき、とても印象に残っています。
なるほど。不安や心のブレーキをケアすることで、相談者様の行動を引き出したというわけですね。
はい。転職するうえでの正しいアクションは当然重要です。
しかし「なんかやる気が起きない」「負の感情に思考や行動を引っ張られる」という心理的なハードルに邪魔されていては、本質的に意味がないと常々感じています。
その面についても、ざっくばらんに対話するなかでケアさせていただきました。
アクションプランを提案する「コンサルティング」と、一歩を踏み出す勇気づけの「コーチング」という両面ができる私の強みをうまく活かせたと感じております。
外部情報に振り回されず「自分自身が求めていること」に向き合おう
キャリア相談を行ううえで、とくに大切にしているポイントは何ですか?
相談者の”真の”ニーズに合ったコミュニケーションスタイルをとることと、自分自身の体験やキャリアコーチの経験に基づく知見や情報を提供することを心がけています。
たとえば「転職活動をしている」というご相談であったとしても背景にある悩みは多様であり、相談者自身が気付けていない問題が隠れていることもあります。
そもそもキャリアの軸が定まっていないのか、すでに選考を受けていて内定を目指しているのかでは、私のやるべきことは全く違うのです。
また「職務経歴書が上手く書けない」という課題の裏には「自信が持てない」「一歩踏み出すことに不安がある」などのメンタル面の問題が隠れていることも少なくありません。
そのため、単に職務経歴書の書き方だけをアドバイスしても意味がない場合もあるでしょう。
キャリアの問題は、仕事・家庭・お金などの表面的な要素だけでなく、相談者自身の心・身体・思考などの深い部分の影響を受けることも多いと考えています。
そのため、相談者のニーズを深く理解しそれに合わせることが大切なのです。
最後に、キャリアに悩む相談者の方々にメッセージをお願いします。
現代はさまざまな方法論や情報があふれかえっており、自分の成功体験をあたかも全員に当てはまるかのように話す人が多く、選択に迷う方もいらっしゃるでしょう。私自身もそうでした。
今となっては、最高のキャリアを歩めていると自分に自信をもっていますが、振り返ってみると無駄な情報や体験も多かったと感じます。
キャリアについて、やるべきことは実はシンプルです。まず、科学的な調査で明らかになっている幸せに仕事をする方法に取り組んでみましょう。
加えて「どのような行動や動作」が自身の強みであり、かつ「なにをすれば自分が感情的に満たされるのか」について自己認知を進めてみてください。
「自分が何を求めているのか」が明確になれば、キャリアの軸としては完璧です。自分の強みや感情的に満たされることを見つけるための方法論やワークもあります。
以上のことを押さえたうえで、勘違いや判断ミスを発生させる人間の意志決定バイアスや誤りを取り除けば、必ず最高のキャリアを歩めるでしょう。
まとめると、以下の3ステップになります。
- 多くの人に当てはまる”正解”を知る・試す
- 自分ならではの特徴や強みを明確にする
- 選考プロセスにおいて良い選択・判断をする
この3つを揃えることが、最高のキャリアを歩むための必須事項です。
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