仕事の悩みを誰にも相談できないときの5つの対処法!相談窓口も紹介

仕事に関する悩みをもつ人は、多く存在します。様々な理由で「誰にも相談できない…」と思い、一人で悩んでしまうケースも少なくありません。

本記事では、悩みを一人で抱えている方に向けて、仕事に悩む人の実態と対処法を解説します。併せて、相談できる人がいないときに利用したい社外の相談窓口も紹介するので、参考にしてください。

記事の監修者:高橋 秀誓
coachee株式会社 代表取締役 高橋 秀誓のプロフィール写真

高橋 秀誓
キャリアコンサルタント

coachee株式会社 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
プロティアン認定ファシリテーター
キャリア相談プラットフォーム『coachee(コーチー)』運営者

明治大学卒業後、リテール、パーソルキャリア(旧インテリジェンス)を経て総合人材サービス会社に勤務。
求人広告、人材紹介、人材派遣、SESにおける、ソリューション提案、事業統括、会社設立等に従事。エグゼクティブ,Web,IT,SI.HRにおけるリクルーティング支援、キャリア形成支援を行う。
相談実績は3500人以上。

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目次

仕事の悩み相談ができない人は少なくない

令和4年労働安全衛生調査によると、82.2%の労働者が「仕事や職業生活での強い不安、悩み、ストレスを感じる事柄がある」と答えています。また、同調査では、「仕事の相談ができる相手はいる」と答えた労働者が91.4%いる一方で、実際に相談したことがある人は69.4%でした。

このことから、多くの人が仕事の悩みをもっており、相談できる人はいるものの、実際には悩みを打ち明けられない人は一定数存在するといえます。

多くの人が抱える仕事での悩み

令和4年労働安全衛生調査でもっとも多くあげられた正社員の悩みは、「仕事の量」でした。仕事量が多すぎて休みがない、あるいは仕事を任せられずやりがいを感じないケースが考えられます。

そのほかのよくある仕事の悩みとしては、以下があげられます。

  • 将来のキャリアプランが明確でないことから不安を感じる
  • 苦手な業務があるなど、仕事内容が合わない
  • 給与が少ない、残業が多いなど労働条件がよくない
  • 仕事でのミスが多い
  • 自分の仕事を評価してもらえない・昇進できない
  • 職場の人間関係がよくない
  • ハラスメントを受けている
  • 顧客からのクレームが多く、精神的な負担が多い

このように、「仕事の悩み」とひと口に言っても、仕事内容から対人関係、将来への不安までさまざまな種類の悩みがあります。

仕事の悩みを相談できない理由

仕事の悩みを相談できない理由としては、以下が考えられます。

  • 職場が相談できる雰囲気ではない
  • 相談する時間がない
  • 相手の反応が気になって相談できない
  • 誰に相談したらよいかわからない

相談できそうな人がいたとしても、職場が相談できる雰囲気ではない、または忙しくて勤務時間内に相談する時間が取れないケースがあります。かと言って、勤務時間外や社外で相談の時間を設けてもらうのは、仕事中に相談するよりも抵抗を感じるでしょう。

また、相談で自分の弱みを見せたくない人や、相手に迷惑をかけるのではないかと気になって相談に踏み出せない人も少なくありません。

さらに、人間関係やキャリアプランの立て方など、業務に直結しない悩みは適切な相談先がわからず、一人で悩んでしまうケースも考えられます。

一人で悩むことで起こり得る問題

一人で悩み続けると、心身に重大な問題が生じる可能性があります。

厚生労働省の発表によると、仕事の悩みやストレスによって精神障害を患い、労災と認められたのは710件でした。つまり、仕事の悩みからうつ病などの精神的な病を発症した人は存在するのです。

一人で長時間考えても、悩みが堂々巡りをするばかりで解決策がわからず、落ち込んでしまったことはありませんか。そうなると、悩みに気を取られて仕事のパフォーマンスが落ちてしまい、さらに悩んでしまう…といった負のスパイラルに陥ってしまうこともあります。

悩むこと自体に精神的な負担がかかっていますが、さらに仕事上で落ち込むことがあると大きなストレスになります。そういった状況が続くと、うつ病などを発症するおそれがあるのです。

仕事に悩んだときの5つの対処法

仕事の悩みは、体調を崩す、あるいは業務に支障が出てしまう前に解決しましょう。具体的な対処法を5つ紹介します。

  • しっかりと休む
  • 悩みの原因と向き合う
  • 社内の人に相談する
  • 社外の人に相談する
  • 悩みを解決するための行動を起こす

順に解説します。

しっかりと休む

悩んだときは、しっかりと休みましょう。有給休暇を取る、残業を減らす、睡眠時間を確保するなどして、まずは体を回復させることが大切です。

また、休日に思いっきり好きなことをする、遠出をするといったことも気分転換になります。

休んで心と体をクリアにすることで、悩んでいたことがそれほど気にならなくなるケースもありますし、解決策が思いつくこともあります。

悩みの原因と向き合う

休みを取ってリフレッシュできたら、悩みと向き合ってみましょう。

悩みと向き合う時は頭の中で考えるだけではなく、今の自分の状況や気持ちを書き出すことがおすすめです。悩みを可視化することで客観的に状況を把握できるため、悩みの原因や解決のための行動がわかることがあります。

長時間悩みと向き合うのではなく、書き出して考えても解決策がわからないときは、第三者に相談しましょう。頭の中を整理しておけば、相談する際に悩みを相手にわかりやすく話せます。

また、具体的な解決策が出なくても、心の中にためていた思いを吐き出すだけで気持ちが楽になります。

社内の人に相談する

自分で考えても解決策が見いだせない場合は、一人で考え続けずに社内の人に相談します。「自分のために時間を取ってもらうのは…」と思うかもしれませんが、仕事に支障が出るほど悩むくらいなら、相談した方が会社にとっても良いでしょう。前項で悩みを整理しているので、簡潔に相談内容を伝えられます。

相談相手としては、上司、先輩、同僚、会社の相談窓口などがあげられます。それぞれ、相談内容によって適切な相談相手を選びましょう。

たとえば、業務量が多いことに悩んでいる場合であれば、上司や先輩に相談すると業務量を調整してくれたり、効率的に業務を進める方法を教えてくれることがあります。

また、ハラスメントに悩んでいる場合は、会社の相談窓口で相談すれば適切な対応をしてくれるでしょう。

社外の人に相談する

「社内の人には相談しにくい」「とりあえず話を聞いてほしい」場合は、家族、友人、パートナーなど身近な人に相談するのもおすすめです。同じ会社に勤めていないからこその客観的な意見やアドバイスがもらえることがあります。

また、自分の言動の癖など親しい間柄ならではの指摘をしてくれることもあるので、考え方や行動を変えるきっかけになります。自分を変えることで悩みが解決するケースもあるでしょう。

相談先は身近な人だけでなく、外部の相談窓口もおすすめです。詳しくは、次章で紹介します。

悩みを解決するための行動を起こす

悩みの書き出しや相談を通して悩みの原因がわかったら、解決のための行動を起こします。

解決のための行動とは、以下が考えられます。

  • 人間関係の改善策として、自分の思考や行動を変えてみる
  • 残業時間を減らせるよう、業務への取り組み方を工夫する
  • 収入を上げるために副業に挑戦してみる
  • もっと自分に合う会社への転職を検討する
  • 自分らしいキャリアを形成するために、キャリアコーチングを利用する

やるべきことがわかれば、悩みは必ずしもネガティブなものではなく、自分の仕事や働き方をより良くするための原動力になると思えるでしょう。

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仕事の悩みを誰にも相談できない人のための相談窓口5選

まわりに相談できる人がいない、職場が相談できる雰囲気じゃない方におすすめの相談窓口は以下の5つです。

  • 労働問題の相談は「総合労働相談コーナー」
  • 対面以外で相談したい人は「こころの耳」
  • ハラスメントに悩む場合は「みんなの人権110番」
  • 転職の相談は「職業紹介事業」
  • 仕事全般の相談なら「キャリアカウンセリング」

一つずつ紹介します。

労働問題の相談は「総合労働相談コーナー」

総合労働相談コーナーは、厚生労働省が全国各地に設置する仕事に関する相談窓口です。予約不要、相談料無料で労働問題全般の相談ができます。

具体的には、いじめやパワハラといった対人関係、賃金の引き下げや解雇など労働条件の相談に対応しています。相談内容によって、助言や企業への指導、紛争調整委員会によるあっせん(専門家が当事者間に入って紛争の解決を目指すこと)を行います。

相談は、各都道府県労働局、労働基準監督署内に設置されている総合労働相談コーナーの窓口、または電話でも可能です。 総合労働相談コーナーの各所在地や電話番号、開庁時間はこちらを参照ください。

対面以外で相談したい人は「こころの耳相談」

こころの耳相談は、厚生労働省が(株)法研に委託して運営する働く人のための相談窓口です。無料でメンタルヘルス不調やストレスチェック制度、過重労働による健康障害の防止対策について、最長20分相談できます。

医療行為に当たる内容や法律、税務等専門的知識を有する相談には対応していませんが、所定の訓練を受けた産業カウンセラー等が相談に乗ってくれます。

相談方法は電話、SNS、メールのいずれかです。そのため、対面での相談に躊躇する方は利用しやすいでしょう。

【こころの耳電話相談】
受付時間:土曜日・日曜日10:00~16:00、月曜日・火曜日17:00~22:00
電話番号:0120-565-455(フリーダイヤル)
【こころの耳SNS相談】
受付時間:土曜日・日曜日10:00~15:30、月曜日・火曜日17:00~21:30
申込はこころの耳SNS相談で行う
【こころの耳メール相談】
受付時間:24時間受付可能
申込はこころの耳メール相談専用フォームから行う

ハラスメントに悩む場合は「みんなの人権110番」

みんなの人権110番は、法務省が行う差別やハラスメントに関する電話相談窓口です。電話をかけると最寄りの法務局につながり、法務局職員か人権擁護委員が相談に対応します。

相談内容によって、助言やハラスメントの相手に改善を求める措置などを行います。公的な機関が当事者間に入ってくれるので、会社にハラスメントを訴えても改善しない場合などに利用したいサービスです。

なお、法務局や各支局では、対面での相談やインターネット相談も行っています。インターネット相談は、法務省のWebサイトから申し込めます。

【みんなの110番】
受付時間:平日8:30~17:15
電話番号:0570-003-110

転職の相談は「職業紹介事業」

仕事の悩みをきっかけに転職を決意した方は、職業紹介事業のキャリア相談がおすすめです。職業紹介事業では、自己分析や求人紹介、書類作成・面接対策のサポートなど、転職に必要な支援を行っています。公的機関であるハローワークと民間運営の転職エージェントがあり、どちらも無料で利用できます。

労働条件や仕事内容に悩みを抱える方は、職業紹介事業を活用することで今より自分に合った会社と出合える可能性が高まるでしょう。

ただし、職業紹介事業のキャリア相談は、基本的に転職を前提としたものになります。そのため、ある程度転職する意思が固まっている場合に利用しましょう。

仕事全般の相談なら「キャリアカウンセリング」

キャリアカウンセリングは、専門家が有料でキャリアに関する相談に乗ってくれるサービスです。仕事への向き合い方、転職するべきかどうか、人間関係のトラブルの対処方法、収入アップの方法、キャリアプランの立て方など、キャリア全般の相談ができます。

担当者はキャリアの知識とカウンセリング技術を持っているため、漠然とした不安や悩みが整理できていないままでも相談可能です。普段自分と関係のないカウンセラーだからこそ自由に話せるので、頭の中を整理できるだけでなく自分の本当の気持ちや価値観に気付けます。

そこから解決策がわかることもありますし、キャリアのプロならではの専門的なアドバイスももらえます。悩みを解決するための行動も教えてもらえるので、カウンセリング後は前向きに仕事に取り組めるでしょう。

仕事の悩みを抱えてつらい人はまず相談

仕事に関することで悩んでいるものの、実際に相談するのはためらってしまう人は一定数存在します。しかし、一人で悩み続けることは大きなストレスにつながり、体調を崩してしまう危険があります。

体を休める、相談をするなど悩みを解決に導く方法はあります。身近に相談できる人がいない場合は、社外の相談窓口を利用するのも良いでしょう。

誰にも相談できない仕事の悩みは、キャリア相談プラットフォーム『coachee』にお任せください。『coachee』では、あらゆる分野のコーチが所属しているので、現職での悩みはもちろん、転職や副業、キャリアプランの作成までさまざまな相談に対応しています。

コーチが一人ひとりに寄り添って話を聞くため、悩みを整理できるだけでなく気持ちも軽くなります。また、キャリアのプロのサポートによって、やるべきことが明確になる点もキャリアカウンセリングの魅力です。

悩みを抱えている方や自分の仕事と向き合う手助けをしてほしい方は、お気軽に『coachee』をご利用ください。

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