【職場の人間関係がつらい人へ】対処法と悩み別おすすめ相談先5選
「職場の人間関係がよくない…」「勤め先の雰囲気が悪くてストレスを感じる」といった悩みを持つ人は、多く存在します。 そこで、本記事では職場の人間関係に関するデータや悩む理由について解説します。
また、会社の人間関係に悩んだときの乗り越え方と相談先も紹介するので、社員同士の関係の悪さがつらい人は、ぜひ参考にしてください。
高橋 秀誓
キャリアコンサルタント
coachee株式会社 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
プロティアン認定ファシリテーター
キャリア相談プラットフォーム『coachee(コーチー)』運営者
明治大学卒業後、リテール、パーソルキャリア(旧インテリジェンス)を経て総合人材サービス会社に勤務。
求人広告、人材紹介、人材派遣、SESにおける、ソリューション提案、事業統括、会社設立等に従事。エグゼクティブ,Web,IT,SI.HRにおけるリクルーティング支援、キャリア形成支援を行う。
相談実績は3500人以上。
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職場の人間関係の悩みを持つ人は多い
日本労働調査組合のアンケート調査では、「職場の人間関係に疲れて悩んでいる」「ストレスを感じている」と答えた人は29.2%いました。約3割もの人が会社の人間関係に問題を抱え、悩んでいるのです。
また、雇用動向調査結果の概況で、転職者が退職した理由は「その他の個人的理由」を除くと「労働条件」の次に「職場の人間関係」が多いことが発表されました。勤め先の人間関係に悩んだ結果、転職を決意する人も一定数存在することがわかります。
よくある職場の人間関係の悩み
よくある会社での人間関係の悩みは、以下があげられます。
- 上司や先輩の指示がわかりにくい・一貫性がない
- 上司から自分が評価されていないと感じる
- 威圧的で質問や相談をしにくい人がいる
- 日によって気分の浮き沈みが激しく、接しにくい人がいる
- 自分の意見を全く聞いてくれない人がいる
- パワハラ・セクハラを受けている
- 他の社員の仕事に対する姿勢が自分と合わない
- 嫌味を言ってくる人がいる
- 後輩が指示待ちをしていて自主的に動かない
このように、職場の人間関係の悩みは、評価が公平でないなど社内の関係性特有のものから、社員の人柄によるものまでさまざまです。
職場の人間関係に悩む理由
職場の人間関係に問題が起こる最大の理由は、コミュニケーション不足です。コミュニケーションが少ないと業務のすり合わせができなかったり、相手を理解する機会が得られません。
同じ事業に従事するとはいえ、会社には多様な思考を持つ人が集まっています。当然、人によって仕事の取り組み方や考え方、進め方は異なります。人間関係に軋轢が生じるのは、他者との「違い」にストレスを感じるためなのです。
加えて、出身地や性格によって話し方もさまざまなので、悪気なく発した言葉に対して「きつい」と感じる人もいます。 さらに、世代の違いなどから、冗談を言ったつもりでも相手はハラスメントだと受け取るケースもあります。
また、一人当たりの業務量が多すぎる、休みがないなど過酷な労働環境によるストレスで人間関係がピリピリすることも少なくありません。身体的・精神的に余裕がなくなると、他の人への気配りができずに社内の雰囲気が悪くなってしまうと考えられます。
人間関係がつらいと感じたときの5つの対処法
職場の人間関係に悩んだときの乗り越え方を5つ紹介します。
- 悩みを書き出す
- 自分の思考と行動を変える
- 対面コミュニケーションを減らす
- 第三者に相談する
- 転職を検討する
順に説明します。
悩みを書き出す
まずは、今の悩みを書き出してみましょう。書き出すことで、自分が置かれている状況や何にストレスを感じているかを可視化できます。
自分の気持ちは、たとえネガティブなものであっても正直に書いて、そう思う理由を考えてみましょう。心の中にためていた思いを吐き出すことはリフレッシュになりますし、悩みの原因も見えてきます。
また、悩みを整理しておくことで、第三者に相談するときにも役立ちます。
自分の思考と行動を変える
相手を変えるのは難しいので、まずは自分を変えてみましょう。その結果、状況が好転することもあります。
前述のとおり、職場の人間関係に悩む理由は主にコミュニケーション不足です。まずは積極的に笑顔で挨拶をしましょう。挨拶をすると、相手の存在を認めていることやコミュニケーションを取りたい気持ちが伝わって、相手が心を開きやすくなります。
また、相手が得意とする仕事について「どうやって効率的に業務を進めているのですか」と質問するなど会話の機会をつくりましょう。こういったコミュニケーションの積み重ねで、相手の人柄や仕事への取り組み方が理解できます。相手がわかれば仕事のやり方に違いが生じてもすり合わせがしやすくなりますし、厳しい言い方をされても受けるストレスが軽減されるでしょう。
やめてほしい言動があれば、相手に伝えてみるのも一つの方法です。その際には、やめてほしいと思う理由も話します。相手を批判する言い方ではなく、「こうしてもらえるともっと作業の質が上がる」など、仕事をより良くするための提案として話すのがおすすめです。
対面コミュニケーションを減らす
努力をしても相性が悪い人や苦手な人は存在します。そういった場合は、仕事と割り切って必要最低限の会話以外はしないようにするのも対処法です。
接する頻度を減らせば、相手の言動が気にならなくなります。仕事でコミュニケーションを取る必要がある場合は、可能であればメールやチャットで連絡をして対面で接する機会を減らします。
ただし、仕事をしてもらったらお礼を言う、自分がミスをしたら謝る、出退勤時に挨拶をするなどの基本的なコミュニケーションは取りましょう。
第三者に相談する
一人で長期間悩み続けても、解決策がわからず落ち込んでしまうこともあります。そのため、人間関係で悩んだときは、第三者に相談するのもおすすめです。第三者に相談することで、以下のような効果が得られます。
- 悩みを言語化するため、頭の中を整理できる
- 客観的なアドバイスをもらえる
- 解決策がわかって人間関係を改善できる
- 自分の思いを話すことで心が軽くなる
- 人に話を聞いてもらうことで、前向きになれる
このように、相談は悩みを解決する一歩になります。
ただし、悩みをどうしたいかによって相談相手は適切に選びましょう。くわしくは「ケース別!人間関係の悩み相談先5選」で紹介します。
転職を検討する
人間関係のストレスによって体調を崩しかねない状況であれば、転職をすることも状況を変える手段です。
ただし、人間関係は転職によって完璧に改善されるとは限りません。労働条件は入社前に提示されますが、社内の人間関係や雰囲気は、入社後でないとわからないケースがほとんどだからです。そのため、今の職場から逃げたい一心で即退職を決意するのではなく、本当に転職すべきなのか慎重に検討します。
たとえば、人間関係は悪いものの待遇は良く、部署異動で悩みが解決しそうであれば転職は踏みとどまった方が良いでしょう。反対に、職場は人間関係が悪いどころではなくハラスメントが横行している、会社に相談しても改善しないといった状況であれば、体調を崩す前に転職活動を始めるのがおすすめです。
\転職に関する相談もキャリアのプロが対応します/
ケース別!人間関係の悩み相談先5選
人間関係の悩みの相談窓口をケース別で紹介します。
- 職場の状況を変えたいなら社内の人
- 話を聞いてほしい場合は友人や家族
- 強いストレスを感じている人はこころの耳
- 転職したい人は職業紹介事業
- 頭の中を整理したい人はキャリアカウンセリング
順に紹介します。
職場の状況を変えたいなら社内の人
自分の行動だけでは状況を変えられないのであれば、社内の人の力を借りましょう。
相談先は上司・先輩・同僚・社内の相談窓口があげられます。相談をすることで、人事異動を検討してもらえる、または関係の悪い相手と同じ業務を担当しないなど、配慮してもらえることがあります。
パワハラを受けているなど、上司や先輩に相談できない場合は、社内の相談窓口を利用します。令和2年から職場におけるハラスメント防止対策が強化され、大企業・中小企業の事業主は相談窓口を設置してハラスメントに対して適切に対応することが義務化されました。
ハラスメントは個人の問題ではなく会社の問題なので、一人で悩まず会社に対応してもらいましょう。
話を聞いてほしい場合は身近な人
具体的な解決策を出してほしいわけではなく、自分の気持ちを受け止めてほしい人は友人やパートナー、家族に相談しましょう。悩みに共感してもらえるだけでも、気持ちが軽くなります。
また、自分のことをよく知っている人ならではのアドバイスがもらえることがあります。たとえば、自分の思考の癖を指摘してもらえる、相手の言動に対する受け止め方を客観的に助言してもらえるなどです。
そういったことから、状況を良くするための考え方や行動が見えてくることもあるでしょう。
強いストレスを感じている人はこころの耳
こころの耳は、厚生労働省が運営する働く人を対象としたメンタルヘルス専門のポータルサイトです。
こころの耳では、職場のストレスセルフチェックや疲労蓄積セルフチェック、電話、SNSもしくはメールを使用した相談ができます。また、全国の医療機関情報やセルフケアの方法、心の病体験記、心の病に関する情報などを提供しています。
自分の心の状態に合わせた利用ができるので、相談できる人がいない場合や悩んでいるけれどどうすれば良いかわからない人におすすめです。
転職したい人は職業紹介事業
転職して人間関係をリセットしたい、人間関係だけでなく労働条件にも悩んでいる人は職業紹介事業に相談するのが良いでしょう。職業紹介事業は人材を求めている企業と求職者の橋渡しをする機関で、公的機関のハローワークと民間運営の転職エージェントがあります。
どちらも無料で相談ができ、求人紹介だけでなく入社試験対策もサポート可能です。また、自己分析やスキルの棚卸もサポートしてもらえるので、現職よりも自分に合った企業と出合える可能性があります。
ただし、前述のとおり転職は慎重に考えるべきです。職業紹介事業は転職するべきか悩んでいる場合にも利用できますが、基本的には転職を前提とした相談になることを頭に入れておきましょう。
頭の中を整理したい人はキャリアカウンセリング
悩みを整理したい、仕事のプロからアドバイスがほしい人は、キャリアカウンセリングがおすすめです。キャリアカウンセリングのカウンセラーはキャリアに精通しているため、仕事の人間関係はもちろん、仕事への取り組み方や転職の判断軸についても助言してくれます。
会社と関係のない人だからこそ自由に話すことができ、悩みの原因や自分でも気づかなかった価値観・考え方が見えてきます。また、働きやすくなる方法や働く上で意識したいことなどをキャリアのプロ視点で教えてくれる点も特長です。
職場の人間関係の悩んでいる人は、ぜひ『coachee』を利用してください!『coachee』は、さまざまな分野のコーチが所属するキャリア全般の相談プラットフォームです。
悩みの内容に合わせて自分でコーチを選べ、1,000円から相談できます。人間関係の悩みをきっかけに転職を考えるようになった場合でも、長期的なキャリアプランの立て方、目指すキャリアに必要なスキルなど職業紹介事業では相談できない内容に対応しています。
職場にいるのがつらい方や人間関係だけでなく自分のキャリアとも向き合いたい方は、『coachee』にお任せください。
職場の人間関係の悩みは相談で解決しよう
職場の人間関係に悩んでいる人は多く、転職を選択する人も存在します。正社員の場合、一日の3分の1以上を職場で過ごすので、人間関係がよくない・職場の雰囲気が悪いと精神的な負担が多いでしょう。
一人で悩みを抱え続けると、心身に支障をきたすおそれもあります。そのため、まずは状況を改善する行動を起こしましょう。悩みを整理して解決策を見つけるためには、第三者に相談することがおすすめです。
\キャリアのプロがアドバイスします/