キャリアプランが思い付かない20代向け対処法|理想のキャリアを築く考え方

キャリアプランを立てようと意気込んだものの、何も思いつかないと悩んでいる20代の方もいるでしょう。20代は選択肢が多く、またこれからの人生が長いので明確なキャリアプランが思いつかないのは当たり前です。しかし、今のうちにキャリアプランを立てれば、あなたは同年代よりも計画的に理想の人生を歩めるかもしれません。

この記事では20代でキャリアプランを立てるべき理由とキャリアプランの立て方、キャリアプランが思いつかない方向けの対処法を紹介しています。

記事の監修者:高橋 秀誓
coachee株式会社 代表取締役 高橋 秀誓のプロフィール写真

高橋 秀誓
キャリアコンサルタント

coachee株式会社 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
プロティアン認定ファシリテーター
キャリア相談プラットフォーム『coachee(コーチー)』運営者

明治大学卒業後、リテール、パーソルキャリア(旧インテリジェンス)を経て総合人材サービス会社に勤務。
求人広告、人材紹介、人材派遣、SESにおける、ソリューション提案、事業統括、会社設立等に従事。エグゼクティブ,Web,IT,SI.HRにおけるリクルーティング支援、キャリア形成支援を行う。
相談実績は3500人以上。

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目次

キャリアプランを20代のうちに立てておくべき理由

20代のうちにキャリアプランを立てることで、あなたのキャリア形成を有利に運べます。何度考えても明確なキャリアプランが思いつかない20代の方へ、今のうちにキャリアプランを立てるべき理由を説明します。

  1. 20代はキャリアの可能性が無限大にある
  2. 年齢を重ねるごとにキャリアチェンジは難しくなる
  3. 日本の雇用制度は変容している

20代はキャリアの可能性が無限大にある

20代はまだ社会に出たばかりであり、今後の伸び代に期待してもらえる年代です。やる気があれば異業種への転職も可能であり、キャリアの可能性は無限大ともいえます。

選択肢が多い今やりたいことを明確にしておくことで、より早く行動を起こして夢を叶えられるのです。20代だからこそできるキャリア選択のチャンスを逃さないためにも、今一度キャリアプランを考えてみましょう。

年齢を重ねるごとにキャリアチェンジは難しくなる

転職市場は年齢を重ねるごとに不利になっていきます。30代になると転職時にこれまでのスキルや経験、実績が重視されます。30代までに特筆すべき実績がなければ、志望した企業へ転職できないケースも多いです。

反対に20代は実績や経験が不足しているのは当然なので、本人のやる気や素質が重視されます。あなたが今働いている業種とは違う業種に挑戦したいような場合は特に、今キャリアプランを立てて計画的に行動すべきです。

日本の雇用制度は変容している

これまでの日本は終身雇用が一般的で、長年勤めていれば年齢に応じて昇進でき、退職まで働くのが美学とされていました。しかし、現代では勤続年数ではなく才能やスキルなど、個人の力が重視される時代です。

20代でキャリアプランを考えておけば、あなたのプランに合わせて「今この資格を取るべきだ」「この勉強を始めよう」と計画的に行動できます。キャリアプランでキャリアゴールに向けて必要な行動を明確にしておくことで、企業から求められる個人としての魅力を磨けるでしょう。

20代向け!キャリアプランの立て方

キャリアプランが思いつかない20代の方向けに、具体的なプランの立て方を解説します。

  1. どんな人生を歩みたいかイメージしてみる
  2. 人生設計の中で仕事でどうなりたいか考える
  3. 仕事でなりたい姿を実現するために必要な行動を考える

どんな人生を歩みたいかイメージしてみる

大まかで良いので、あなたがどんな人生を歩みたいかイメージしてみましょう。

例として人生のイメージを年代別に紹介します。

年代人生設計
20代・プライベートで友達と独身時代を謳歌したい
・自分磨きがしたい
30代・結婚して子供を作り家族と幸せに過ごす
40代・新しい趣味を見つけたい
50代・精神的に余裕を持った大人になっていたい
60代・定年後は田舎で暮らして夢だった海の家を作りたい
70代・妻と旅行に行きたい

もちろん20代では具体的なイメージは湧きづらいと思うので、なんとなくこうなっていたい程度でも問題ありません。まずは自分がどんな人生を生きていきたいか考えてみるところからキャリアプラン作りをスタートさせましょう。

人生設計の中で仕事でどうなりたいか考える

先ほど考えた人生設計を元にして、仕事ではどんな自分でいたいかを考えましょう。

年代人生設計仕事
20代・プライベートで友達と独身時代を謳歌したい
・自分磨きがしたい
・20代のうちに主任になり、同期よりも活躍したい
30代・結婚して子供を作り家族と幸せに過ごす・育児参加を目指してライフワークバランスを取りながら働く
40代・新しい趣味を見つけたい・課長など管理職のポジションに就きたい
50代・精神的に余裕を持った大人になっていたい・部長職に昇進し後進の育成や制度改革に携わりたい
60代・定年後は田舎で暮らして夢だった海の家を作りたい・海の家経営でセカンドキャリアを築きたい
70代・妻と旅行に行きたい

人生設計に合わせて仕事をイメージすると、どんな働き方をしたいかやなりたいポジションが見えてくるはずです。

仕事でなりたい姿を実現するために必要な行動を考える

最後に先ほど立てた仕事でなりたい姿を実現するために必要な行動を考えていきます。30代で昇進するために必要な資格の取得が必要である、昇給のために業務でどんな活躍をしたら良いかなどを具体的に考えていきましょう。

年代人生設計仕事行動プラン
20代・プライベートで友達と独身時代を謳歌したい
・自分磨きがしたい
・20代のうちに主任になり、同期よりも活躍したい・日々の業務を1年以内に完璧に覚える
・2年目以降は新人の面倒を見られるようになる
・リーダーを目指して上級の仕事を率先して実施する
30代・結婚して子供を作り家族と幸せに過ごす・育児に参加したいので、ライフワークバランスを取りながら働きたい
・職場でも一定のポジション以上には昇進したい
・比較的残業の少ない部署への異動願い
・異動後にスムーズに昇進するための下地作り
40代・新しい趣味を見つけたい・課長など管理職のポジションに就きたい・マネジメントの勉強
・課長補佐の仕事を請け負う
・チーム全体の数字管理などを行う
50代・精神的に余裕を持った大人になっていたい・部長職に昇進し後進の育成や制度改革に携わりたい・部長補佐の仕事を手伝う
・各部署との調整も増えるため、他部署との交流を持つ機会を増やす
60代・定年後は田舎で暮らして夢だった海の家を作りたい・海の家経営でセカンドキャリアを築きたい・飲食店経営の勉強をする
・SNSでの宣伝などを学ぶ
70代・妻と旅行に行きたい

ここまで考えたら、あなたのキャリアプランが作成できているはずです。もちろん20代はまだ人生全体の設計図を思い描くのは難しいかもしれません。次から、どうしてもキャリアプランが思いつかない原因と対策について説明します。

20代でキャリアプランが思いつかない原因と対策

20代は選択肢が多いだけにキャリアプランが思いつかない人も多いはずです。しかし、そこで諦めてしまうと、貴重な20代で得られるはずのチャンスを逃すこともあります。

20代でキャリアプランが思いつかない原因と対策を説明します。

  1. 働き始めたばかりで自分のスキルややりたいことが明確になっていない
  2. ゴール期間が長すぎるまたは短すぎる
  3. ゴールから現在までの逆算ができていない

働き始めたばかりで自分のスキルややりたいことが明確になっていない

20代前半で入社したばかりだと、仕事についていくのに必死でキャリアについて落ち着いて考える時間もなかなかとれません。それゆえに自分のスキルややりたいことを深掘りできておらず、そのせいでキャリアプランが思いつきません。新人の頃は初めての仕事で自信喪失するような出来事も多いため、自分を過小評価している可能性もあります。

あなたが自分に何ができるかわからない、やりたいことが見つからないと思うなら、まずは過去の社会生活を振り返りましょう。短い社会生活であっても、得たスキルや経験は必ず身になっています。あなたが入社してからこれまでにできるようになったことをリストアップしたり、上司にあなたが成長した部分を聞いてみると良いでしょう。

やりたいことが見つからない方は、メンターを見つけるのがおすすめです。あなたが憧れるキャリアを持つ人がいれば、その人をロールモデルとしてキャリアプランを作ってみましょう。

ゴール期間が長すぎるまたは短すぎる

ゴール期間が長すぎたり、短すぎたりしてもキャリアプランが思いつきづらいです。例えば「60歳で社長になっている」といったあまりに長期的なゴールだと、そこまでの過程がうまくイメージできません。反対に「1年後に主任になる」というような短期目標も、行動が限られるためキャリアプランには不適切です。

まだ可能性が無限にある20代は、ゴールを狭めない意味でも5年程度の期間でキャリアプランを立てると良いでしょう。5年後であればイメージしやすく、その間になすべき行動計画も立てやすいはずです。

ゴールから現在までの逆算ができていない

キャリアプランがうまく立てられない人は、ゴールから逆算して考えましょう。課長になりたいというゴールがあっても、その間のスモールゴールを設定できないとキャリアプランは思いつきません。

まだ働き始めたばかりで昇進の道筋がわからない場合は、先輩などに質問をして具体的なアクションを教えてもらうと良いでしょう。先輩ならどんな人が昇進しやすいかなど、会社が昇進させる人の傾向を教えてくれるので、行動指針として参考になります。

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20代のキャリアプランに関する注意点

20代でキャリアプランを考える際は、以下の点に注意しましょう。

  1. キャリアプランを客観的に評価してもらってから行動する
  2. キャリアプランを見直して柔軟に修正する
  3. キャリアプランから細かいタスクを洗い出して実践する

キャリアプランを客観的に評価してもらってから行動する

20代はまだ社会人経験も浅く、転職経験もない人がほとんどです。そのため、キャリアプランに具体性を持たせられず実際とかい離したプランを立ててしまうことがあります。

現実とプランが乖離していると、見切り発車で行動して転職後にうまくいかずキャリアで行き詰まる事態も懸念されます。自分でキャリアプランを考えた後は、作り上げたプランが実行できそうか第三者に見てもらいましょう。

キャリアプランを見直して柔軟に修正する

キャリアプランを立てて満足してしまう人がいますが、常に目につくところにプラン表をおいておき、定期的に見直しましょう。人生には思いもよらぬ変化があるため、柔軟に変化に合わせて修正することが重要です。

例えば、20代前半で結婚している自分が想像できず独身としてのプランを作ったものの、結婚して家庭を持つことになるかもしれません。パートナーがいる場合は独身時代のように勝手に転職するのは難しいので、家族と考えた人生プランに合わせてキャリアプランを練り直さなければなりません。

キャリアプランは一度作ったら修正できないわけではないので、柔軟な気持ちで修正しながら理想のキャリアプランを作っていきましょう。

キャリアプランから細かいタスクを洗い出して実践する

キャリアプランを立てたら、細かなタスクを洗い出して日々実践しましょう。キャリアプランはあなたのキャリアゴールを達成するためのものです。キャリアプランを作ったら、3ヶ月以内に達成したいスモールゴールを作り、その目標達成のための行動を書き出しましょう。

例えば、昇進を見据えたキャリアプランの場合は3ヶ月以内に上司とコミュニケーションをとり、仕事について相談してやる気をアピールするなど、上司から引き立ててもらう存在になるようなアクションが考えられます。また、上司に頼んで上級の仕事の手伝いをさせてもらい、将来昇進した際の下地作りも重要です。

ゴールを達成するための日々の行動をリストにし、毎日実践するようにしましょう。

どうしてもキャリアプランが思いつかない20代は第三者への相談がおすすめ

どうしてもキャリアプランが思いつかない20代の方は、第三者へ相談しましょう。具体的な相談先を3つ紹介します。

  1. 会社の上司や先輩
  2. メンター
  3. キャリア相談

会社の上司や先輩

あなたを身近で見ている上司や先輩は、あなたが気づかない長所やスキルに気付いています。キャリアプランを考える際に、スキルがない、長所がないと思ってしまう方は、ぜひ上司や先輩に相談しましょう。

ただし、社内の人間は立場上どうしても転職という選択肢を避ける傾向にあります。転職も含めた相談がしたいなら、次の項目で説明するメンターまたはキャリア相談を利用しましょう。

メンター

メンターとは対話を通じて相談者を導く存在のことです。過去の経験から相談者が正しい選択ができるようアドバイスします。あなたの身近に「こんな風になりたい」と思える人がいるなら、その人にメンターになってもらうように頼み、キャリアプランを相談してみましょう。

メンターにはあなたが「お手本にしたい」と思う人を選ぶのがコツです。メンターを見つける方法がわからない方は、こちらの記事を参考にしてください。

キャリア相談

キャリアプランが思いつかない20代の方は、キャリア相談を利用するのも良いでしょう。キャリア相談はキャリア形成の資格を持ったコーチが、相談者の悩みに寄り添いあなたのスキルや職歴から適職をアドバイスしたり、人生設計をもとにキャリアプランを立てる手伝いをしてくれます。

様々な人のキャリア形成をサポートしてきたコーチなら、対話を通じてあなたが本当に理想とするキャリアプランを一緒に考えてくれます。一人で悩んでいるよりも経験豊富なコーチの手を借りて、キャリアプランを考えましょう。

20代がキャリア相談を利用するメリットについては、以下の記事で紹介しています。

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キャリアプランが思いつかない20代はキャリアのプロへ相談してみましょう

20代は可能性が無限大で、やりたい仕事になんでも挑戦しやすい年代です。選択肢が多い20代だからこそ、あなたの人生やキャリアについて深く考えて、それをキャリアプランとして明確に行動計画に落とし込みましょう。

キャリアプランがどうしても思いつかないと悩んでいる20代の方は、ぜひキャリア相談を利用してみてください。一般的なキャリア相談は数十万円の費用がかかりますが、1セッション1,000円から利用できる『Coachee(コーチー)』のようなサービスもあります。安価に有資格者に相談できるので、ぜひ利用してください。

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